アイコン サンクス・九州エコテック(旧、中村耐火工業)行き詰る(福岡県)/事業縮小継続へ

リサイクル・産業廃棄物処理業の(株)サンクス(田川市伊加利、中村泰三社長)と関係会社の(有)九州エコテック(同、9名)は、11月6日行き詰まった。事業を縮小して営業を継続中である。

負債総額は、サンクスが約16億8300万円、九州エコテックが約14億4400万円、2社の負債合計は約31億2700万円が見込まれる(09/3期)。

 (有)九州エコテックは、旧社名中村耐火工業として1972年1月設立され、産業廃棄物の運搬等に当たり、当業界では古手である。
中村社長は、リサイクルの法などの制定によりリサイクル機運の高まりから、こうした事業に乗り出すため1997年2月(株)サンクスを設立、1998年11月には約7億円を投じて田川市の白鳥工業団地に本社工場を完成させた。
建設現場から排出される汚泥土を乾燥させ、セメント原料用などに再生する建設廃材リサイクル、ペットボトルなどをリサイクルしてペレットに再生加工する廃プラスチックリサイクルの事業を展開してきた。
04年5月には、環境意識の高まりやリサイクル需要を追い風に新工場を完成させ、積極的に取扱量を増加させ、09年3月期には過去最高となる18億6309万円の年商を計上していた。
 しかし、昨年9月のリーマンショック以降世界同時不況により廃ペットボトルのペレット価格が暴落、国内の建設事業の急縮小により建設汚泥土の発生量が落ち込み、工場や収集運搬車の稼働率が低下、新設備の投資に要した借入負担もあり業況は厳しさを増していた。同社は、古紙の再生事業者向けに製紙スラッジ(汚泥)の処理業をしていたが、本年6月、製紙スラッジを熊本県阿蘇郡内に不法投棄していた疑いで関連の九州エコテックとともに警察の手入れ受け対外的な信用も失した。11月6日には資金繰りにも行き詰まったものである。
[ 2009年11月11日 ]
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