アイコン 城南町中央土地区画整理組合 破綻へ/熊本

熊本市と合併を控える熊本県下益城郡城南町で、1998年から行われている区画整理事業(城南町中央土地区画整理組合)が事実上破綻状態となっている。

当区画整理事業は、熊本市外の城南町宮地・今吉野地区を整備して売り出すものであった。しかし、大幅な購入者不足や地価下落により開発負担を吸収できない状況に追い込まれた。既に城南町が組合に対して運転資金として貸し付けた7億65百万円のうち、6億37百万円が焦げ付いており、返済の目途も立っていない。
そうしたなか、4億50百万円の追加支援の話が持ち上がっていたが、2日に始まった町議会に対して、町長が追加支援の議案書を提出しておらず(反対派議員が多いため)、事実上同組合は破綻状態に陥った。
当然城南町が貸し付けた金額も焦げ付くことになる。(城南町は借金の形に早く当地の不動産を取り上げることである)。
 当区画整理事業は、熊本市のベッドタウンとして町の中心部を整備するため、同町が計画。城南町の中央部宮地、今吉野両地区29・7ヘクタールを整備する組合。当初計画の総事業費は49億24百万円。町は直接、町の事業とすれば約20億円の財政負担となるが、組合事業にすれば約10億円で済むことなどから、組合事業として開発した経緯がある。
ところが、地権者の同意も、開発後の所有地が減ることから3割が未同意など、計画は当初から難航。コネ得で補償費なども膨らみ、総事業費は計画より多くなる計算となっている。
開発が唯一地元の活性化との首長の発想がこうした問題を背負ってしまう。これまでの開発で恩恵を受けた土木屋はいるだろうが、よほど社会的なニーズが無い限り、お役人が進んで行うような仕事ではない。
 

[ 2010年3月 3日 ]
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