アイコン ㈱ミカド/タカラスタンダート見殺しで自己破産へ

2009年12月24日大阪地裁へ民事再生法の適用を申請した(株)ミカド(大阪市北区大淀南1-10-9、代表:高田幸治)は3月4日、同地裁より再生手続廃止決定を受け全事業を停止、自己破産となった。保全管理人には、監督委員であった小寺史郎弁護士(電話06-4706-1550)。負債総額は約146億円。債権者名簿は民事再生時、当JC-NETに掲載している。

公団住宅のキッチンによく使われているミカドブランドの㈱ミカド、2009年3月期の年売上高は312億円を計上していたが、3期連続赤字を露呈、昨夏にはシステムキッチンの№1メーカー「タカラスタンダード」が、系列化の含みを持たせて営業部門を吸収統合すると発表したが、ミカドの経営内容が予想より悪かったとみえ、タカラスタンダードはミカド突き放した。そのため同社は民事再生の適用申請を行ったが、ここでもタカラスタンダードは、スポンサーの手を上げず、裁判所や経営陣は再生困難として、このたび自己破産に至ったものである。「ミカド」ブランドがなくなってしまった。
ミカドがいなくなればタカラスタンダードは、ミカドの市場へ喰いこめる。
大手・中堅のキッチンメーカーで自立しているのは、タカラスタンダードとクリナップだけとなった。
タカラスタンダードは、昨夏ミカドに触手を伸ばしたのも確か、中途半端な支援表明が、多くの下請業者や納入業者に期待を持たせたため、焦付き額が高額になった業者も多く見られる。今後このようなことはやめるように、№1キッチンメーカーがすることではない。
 

[ 2010年3月 5日 ]
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