20103月 福岡県の分譲マンションおよび賃貸物件着工状況
 九州の住宅着工件数は、前年同月比12.6%増(6,033戸)と2008年16ヶ月ぶりにプラスとなった。その半数を占め増加した福岡県を見てみる。
 福岡県が3月の着工件数は前年同月比26.1%増の3,189戸となった。なかでも分譲マンションが同214.0%増と昨年の倍以上増加したが、昨年の3月は337戸とリーマンショックの影響が大きく出て低調であったことから、素直に喜べない。また2月は95戸と大型マンション1棟分しか着工に入っておらず、その反動ハンドウもあり、まだまだ地場ジバデベロッパーはサブプライムローン問題から突入した分譲マンション不況の後遺症を患っているようである。
 新興デベロッパーの多くが何棟か開発したい意欲はあるが、金融機関が分譲マンションの開発資金を出そうとしていないのが現状である。金融機関も分譲マンション開発に対するリスクヘッジの方法などを早期に考え尽くし、積極的に対応すべき時に来ていると思われる。
 福岡市内の分譲マンションは、2009年1月竣工から現在までに開発もしくは開発されようとしている分譲マンションの総販売戸数は4,274戸。既に竣工(2,402戸)して、販売済戸数も多数あり、2010年4月以降に竣工予定分は1,874戸まで減少もしている(プレミスト千早タワー521戸含)。
※JC-NETの「福岡市の分譲マンション状況(2010年5月1日付分)」の記事参照。
 一方、貸家含む賃貸マンションは、08年まで投機対象となり、結果建ち過ぎており、古い賃貸マンションなどは家賃が下落、調整局面は続くものと思われる。但し中央区の天神周辺はまだニーズありとされている。
福岡県 分譲マンション着工件数
  2008年 2009年 2010年
1 1,662 1,139 286
2 1,145 424 95
3 1,369 337 898
4 1,122 662  
5 839 1,424  
6 1,143 461  
7 1,050 780  
8 895 1,034  
9 1,093 870  
10 973 595  
11 1,206 427  
12 1,258 609  
13,755 8,762  
    63.70%  
       
福岡県 賃貸物件着工件数
  2008年 2009年 2010年
1 1,788 1,662 793
2 1,783 1,145 1,448
3 1,748 1,369 1,316
4 2,373 1,122  
5 2,613 839  
6 2,776 1,143  
7 2,909 1,050  
8 2,274 895  
9 2,113 1,093  
10 1,776 973  
11 1,821 1,206  
12 1,807 1,258  
25,781 13,755  
53.35%