マザーズ上場のシコー(株)/民事再生申請
各種精密モーター製造のシコー(株)(神奈川県大和市中央林間西3-9-6、代表:白木学)は8月10日、申請処理を綾克己弁護士(電話 03-3596-0260)ほかに一任して、東京地方裁判所へ民事再生法の適用申請した。監督委員には、竹村葉子弁護士(電話03-3356-5251) が選任されている。
同社は携帯電話やスマホなどに用いるバイブレーター用精密小型振動モーターを開発、中国子会社で製造していた。小型カメラ向けオートフォーカス用リニアモーターや携帯電話・スマホ(アップル向け)の売上高が伸長し、平成22年12月期の売上高は140億90百万円(21/12期93億49百万円)と大幅に売上高を増加させた。
しかし、23年12月期は、小型カメラがスマホに喰われ、小型カメラ向けオートフォーカス用リニアモーターが急減、ガラパ系携帯電話向けも減少して104億57百円まで売上高は減少、加えて、中国の工賃や材料費が急上昇して営業利益段階から▲14億18百万円の赤字を露呈したる。更にデリバティブ取引において超円高に振れ大穴をあけ、経常利益段階では▲20億13百万円の赤字に、当期利益に至っては▲31億69百万円の赤字となり、監査法人からも決算書に注記事項が付され、経営悪化を表面化させていた。デリバティブ取引の巨額損失により金融機関からの支援も拒絶され、今回の事態に至った。
なお、同社のスポンサーには、極小ベアリングでは世界シェアー6割のミネベアが付いている。
同社の10日の株価は29,890円、時価総額23億16百万円となっている。上場廃止により紙切れになるのかはまだ不明だが・・・。
シコーの業績推移
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連結/百万円
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2009年12月期
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2010年12月期
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2011年12月期
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売上高
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9,349
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14,090
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10,457
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営業利益
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69
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1,666
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-1,418
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経常利益
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165
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118
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-2,013
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当期利益
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-196
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207
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-3,169
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総資産
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12,649
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13,110
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10,764
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自己資本
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2,273
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3,271
|
1,259
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資本金
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2,212
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2,769
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3,351
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有利子負債
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7,280
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6,547
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7,096
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自己資本率
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18.00%
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25.00%
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11.70%
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