アイコン 韓国経済に学者の警鐘 外貨稼ぎは半導体が牽引するしかないのか

 

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韓国経済研究院の権泰信院長は、「暗いトンネルの中の韓国経済、出口はないのだろうか」とのテーマで開かれた特別座談会で、「クズネッツ氏(ノーベル経済学賞)は、世界を先進国、発展途上国、日本、アルゼンチンという4種類の国に分類した」とし、「彼は1991年のバブル経済崩壊後(約30年間にわたり平均1%成長にとどまる)日本の長期低迷を予想できなかったが、4種類の国に分類してアルゼンチン型経済の崩壊を警戒した」と説明した。
さらに「今日の韓国経済も同様に、日本やアルゼンチンの失敗を警戒するだけでなく、経済運用の方向性を改めて検討しなければならない」と主張した。

日本とアルゼンチンは好景気後に長期不況に見舞われているが、長期不況期間中に日本はデフレと低成長、アルゼンチンはインフレと低成長を経験したという違いがある。

国家未来研究院の金広斗院長は、日本型モデルに重点を置き「事実上のデフレをはじめ、日本型の長期低迷に(韓国経済が)突入した。労働時間短縮の硬直的な施行が景気下落を加速化させる脅威要因」と指摘した。

延世大学経済学部の成太胤教授も、昨今のマイナス物価について言及し「事実上のデフレをはじめ、日本型の長期低迷に突入した」と判断し、「景気下降の状況で施行された基準金利の引き上げが、景気に否定的な影響を与えたものと思われる。悪化した経済環境のため、さらなる金利引下げの必要性がある」と通貨政策の問題点を指摘したという。
以上、

<為替を考慮しない経済分析は危険>
韓国の経済学者は、最近の経済指標を見て、デフレ、日本型不況突入かと競って述べているが、為替問題を抜きに日本経済との比較は危険だろう。

韓国と日本の違いは、日本は経済が疲弊すれば、円高に触れてしまい、韓国は外貨依存度が高く、ウォン安に至ることだろう。
このことにおいて、韓国は輸出が経済を牽引できる要素を持つが、輸出の牽引力が半導体を除き中国によりすでに損なわれており、ウォン安がオーバーフローに至れば、輸出の動力源が減少し貿易収支が悪化する可能性があり、少しのショックで・・・。

韓国経済のデフレはウォン安を誘引することから、日本型デフレばかりに捉われた見方は近視眼的になる。

<新産業育成は難しい>
日本は、産業や産業の芽をことごとく通商問題にした米国により潰されてきた歴史がある。そのため、ニッチな産業領域に特化し、高品質・高付加価値製品を生産し、強固な産業構造を構築、日本を支えてきたといえる。

韓国が日本を再び真似るのならば、高機能製品、高品質製品造りを目指すしかない。当然、その技術は世界最高水準が必要となり、欧米水準となる。そのためには高度な基礎技術の蓄積が必要となろうか。
韓国の場合、基礎技術・蓄積技術は限られ、1つずつクリアすることはできようが、屋台骨が大きくなった韓国の産業を牽引するには、やはり、得意とする応用技術からの巨大産業創出が必要となろう。
半導体のほかに何があろうか。

鉄鋼や自動車などで優位性を持っているものはなく価格競争に追い込まれてゆく、やはり半導体分野になろうが、半導体分野もメモリだろうがシステム半導体だろうが、中国の台頭は時間の問題、また半導体関連の新分野は米国主導となる。

それに加え、半導体は無人化工場が進み、雇用創出率は低く、輸出により韓国経済を牽引しようが、内需に対する貢献度合いは限られる。

今年3月、サムスン電子はアマゾンの巨大データセンター向けの半導体において品質不良品を納品、アマゾンからリコール請求され、4~6月期に数千億円の損害を出している。
詳細や原因は発表なく不明だが、半導体生産に韓国産品や日本製以外の海外素材品など簡単に使用できるものではない、大きなリスクを伴うことを証明している。
電子デバイスにおける部品や素材の日本製の優位性は簡単には崩れない。

LGやサムスン電子が競い合い優位性を持っている洗濯機+冷蔵庫+TVなどの家電は、雇用創出率が高いものの、生産基地はすでにベトナムへ移転しており、産業としては韓国ではなくベトナムに分類される。中国勢の台頭に、利益を稼げる分野でもなくなってきている。

 

韓国の主要産業
 
ピーク
重化学工業
2014年
機械
2014年
情報通信機器
2004年、生産基地がベトナムへ移転
半導体
2018年9月、継続中
ディスプレイ
OLDは中国に、OELDも優位性3年
家電
生産基地ベトナムへ移転
自動車
2014年、生産基地世界へ分散
自動車部品
2014年、生産基地世界へ分散
造船
2009年、市場が大幅縮小
光学・精密機器
2009年

 

[ 2019年10月 8日 ]

 

 

 

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