アイコン シリア軍とトルコ軍 交戦へ 米トランプは・・・

 

 

シリア北東部で29日、同国政府の部隊とトルコ軍部隊の間で戦闘が発生した。在英のシリア人権監視団が明らかにした。
トルコ側が3週間前にシリアで軍事作戦に乗り出して以来、両国の部隊が戦闘を交えるのはこれが初めて。
同監視団は「シリア軍とトルコ軍の間で初めて、激しい戦闘が起きた」と発表した。
両国軍は国境沿いに位置する町ラスアルアインの南方の村で、砲撃や銃撃を交わした。この戦闘で、シリア側の兵士少なくとも6人が負傷したという。
以上、CNNなど参照

米トランプは、同盟国のトルコのエルドリアンと組み、トルコが敵対視するクルド族をシリア北部から追い出し、そこにトルコが抱える350万人のシリア・イラク難民を送り込むという荒技。

シリア政府の了解など一切お構いなし、それまで米国と組みISを壊滅状態に追い込んだクルド族、トランプは、もう用済みとして見殺し、クルド族は1000キロ離れた砂漠地帯、それもアラブ人居住区に移転しろと命じている。

元々シリア北部はクルド人とシリア人が居住する地でクルド人の自治区が形成されていたことから、クルド族が反対するのも無理はない。
トルコとしては、350万人の難民の送り込み先確保を口実に、シリア北部にシリア人たちを送り込み、トルコと敵対するクルド族との緩衝地帯を設ける狙いがある。

そうしたクルド族は、勝手に入り込んだトルコ軍を快く思っていないシリア政府と手を組んだ。(これまでクルド人民防衛隊=YPGはシリア政府と敵対しなかった)

<反政府勢力をトルコ支援>
米軍・アラブ連合軍・トルコ・イスラエルが支援したシリア反政府勢力、その一角だったクルド勢力、一方、シリアにロシアとイランおよびレバノンのヒズボラが支援、クルド族を除き反政府勢力(シリア民主軍/40組織あまりあり統率されていない)は、シリア政府軍と戦い、多くの地を占領してきたものの、ISの台頭で三つ巴の内戦に発展して消耗、支援を受け劣勢だったシリア軍にほとんどの地を奪還され、今では風前の灯になっている。

シリア政府としても、トルコはシリア反政府勢力を支援してきたこともあり、シリア難民の中に反政府勢力が紛れ込んでいる可能性が高く、安易に難民を帰還させるわけにはいかない。

これまでの反政府勢力の支援は、銭と武器援助、空爆はISを標的にしたもの、シリア軍への攻撃は、シリアにロシアが加担しているため、イスラエルを除き実施していない。
イスラエルの攻撃は主にシリアに展開するイラン軍に対する空爆とミサイル攻撃となっている。

シリア政府軍は、反政府勢力とIS・アルカイダとの戦いの末期となっているものの、戦力的には疲弊し、圧倒的にトルコ軍に劣る。しかし、トルコの進駐により、クルド族がシリア政府と手を結んだことで、シリア軍をトルコ軍に対峙する形で進駐させていた。
ただ、実践してきたシリア軍とクルド軍であり、トルコ軍もむやみに戦線を拡大させたくはない。

ロシアがトルコとも関係を深めており、出方しだいだろうが、アラブの春の終焉後の勢力図からして、シリアとの関係を外すはずはなく、せっかくトルコとも良好な関係を築いており、表だって動かないものと見られる。

ゲリラ戦になれば、トルコ軍はシリア軍とクルド軍に挟み撃ちにされることから、トルコ軍に勝ち目はなく、トルコはシリアに進駐させた結果、泥沼に嵌る可能性すらある。

トランプとエルドリアンが結託したシリアからのクルド人追い出し工作は、欧州は拒否している。

ロシア国防相は、シリアとトルコ国境線沿いの安全地帯からクルド軍は、撤退を完了させたと発表した。ロシアはYPGとは昔から関係が深い。

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[ 2019年10月30日 ]

 

 

 


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