長崎市は26日、同市深堀町の「大森歯科医院」が生活保護受給者42人を治療したように装うなどし、診療報酬計約1千万円を自治体から不正受給していたと発表した。受給者の医療費は市町村が負担している。
長崎市によると、平成21年4月~25年2月、実際は治療していない受給者を治療したように装ったり、治療箇所を水増ししたりして計534件の不正請求を繰り返した。
 大森英樹院長は市の調査に「患者が少なくなり収入が減っていた。深く反省している。不正受給額を市に返還する」と述べたという。

 生活保護受給者の1人が24年8月、別の歯科で治療を受けたにもかかわらず、大森歯科医院も診療報酬を請求し、不正がバレていた。
長崎市は「大森歯科医院」に対して、詐欺容疑での刑事告訴を検討、指定医療機関の指定を取り消す方針。