経済産業省が発表した企業の生産活動を示す4月の鉱工業生産指数は、消費税率引き上げ前の駆け込み需要の反動で、自動車や化粧品などの生産が減ったことから、前月より2.5%低下し、2ヶ月ぶりに前月を下回った。平成22年を100とした指数で99.6。
これは、消費税率増税前の駆込需要の反動などの影響で自動車や化粧品、洗剤、それに半導体などの電子部品の生産が減ったことによるもの。

先月の生産は、今回調査した15の業種のうち12の業種で前の月を下回ったことから、経済産業省は「企業の生産は横ばい傾向にある」と、一昨年9月以来19ヶ月=1年7ヶ月ぶりに判断を下方修正した。
一方、今後の生産について経済産業省は、5月は、前月比で1.7%上昇、来月は逆に2%の低下と予測している。
経済産業省は「企業の生産は、駆込需要が始まる前の昨年秋ごろの水準に戻っており、今後はおおむね横ばいの傾向が続くのではないか」としている。
なお、自動車メーカー8社の4月の国内生産台数は72万7,533台で、前年同月比3.0%上回った。ただ、前月より減少している。
因みに3月の四輪車生産台数は93万9,761台で、前年同月比14.0%増だった。
 
4月の鉱工業生産指数
平成22年=100
季節調整済指数
原指数
指数
前月比(%)
指数
前年比(%)
生産
99.6(  102.2)
▲ 2.5(   0.7)
96.6
4.1
出荷
98.0(  103.2)
▲ 5.0(▲ 0.2)
93.4
 2.4
在庫
105.2(  105.7)
▲ 0.5(   1.4)
100.5
▲ 1.9
在庫率
103.5(  105.4)
▲ 1.8(   2.1)
102.2
▲ 4.3
()内は前月確報値・前月比