新電力会社で初めて大きな経営破綻となったソーラー発電設備販売会社「ロハス電力」(現、Global Energy Japan)、破産前に4社がメガソーラーを発注し、前払金を渡していたことから、多額の損失を抱える事態に至っている。
旧 ロハス電力のGlobal Energy Japan(株)(福岡市中央区渡辺通2-1-8、電気ビル共創館内、本店登記(最近移転):東京都港区海岸 1-2-20、代表:山之内博)は5月14日、東京地方裁判所において、破産手続きの開始決定を受けた。債権者の第3者破産申し立てによるもの。申請代理 人は山岸洋弁護士(電話03-3500-2911)。
負債額は約13億円(だが、膨れ上がることも懸念される)。

<騙された3つの大きな偽装信用>
1、九電の信用

平成24年3月、九電の一番大事な渡辺通1丁目交差点角の九電ホールがあったビルが、「未来ホール」のある電気ビル「共創館」として建て替えられ竣工した。
 九州の経済団体等(8団体)、九州観光推進機構、 (社)九州経済連合会、福岡県経営者協会、(財)九州生産性本部、(財)九州地域産業活性化センター、九州エネルギー問題懇話会、(財)九州経済調査協会なども入居するなど福岡を代表するビルである。
 公的な未来ホールなどあるが、オフィステナントビルとして一般企業も入居する。しかし、入居者は審査が厳しく限定されている。ロハス電力は長崎時代から社員や役員を辞めさせるなど、客とのトラブルも多く抱えていた。企業調査会社の調査資料では、オーナーの過去のいろんなことも記載されていると思われるが、そうした調査資料を九電側が入居審査に際し、取り寄せたかどうか不明だが、ロハス電力を入居させている。
 九州の田舎では、そうしたビルに入居していることだけでも、箔が付き、高い信用を得る。当然、同社はそうした信用を最大限利用した営業を行なったものと見られる。
実際、ロハス電力は「九電とのパイプ」を声高らかにした営業トークを用い、客を信用させていた。

2、資源エネルギー庁の杜撰さ
特定規模電気事業者:1999年5月成立の改正電気事業法で新たに規定され、2004年から500kW以上(05年から50kW以上)の高圧需要家を市場とする、一般電気事業者以外の電力供給事業者。
ロハス電力は、昨年7月8日資源エネルギー庁から特定規模電気事業者の認定を受けている。
 同社の営業トラブルや社員の一方的な集団解雇など、この間多くの問題が発生していたにもかかわらず、審査書類だけで認定したのか認定されていた。そのことにより信用を付け、また、営業で大きく利用していた。

3、ロハス電力報道のTV局や日経CNBC
太陽光発電設備業者として時代の寵児のように地元TV局が報道、いくらもらったのか知らないが日経CNBC(日経とTV東京の合弁会社)に至っては、内田俊一郎代表とネクシーズ近藤太香己代表とを対談させている。・・・YouTubeで今でも見られる。
 日経CNBCで取り上げられるだけでも大きな信用であり、メガソーラー出資者を信用させるに十分である。

 
以上の2つか3つの偽装信用により、同社は昨年末までの営業でメガソーラーを数社から受注、手付けを7億円超受領し、工事を進めず、トラブルになっていた。また、この間、それまで工事を担当した下請先にも工事代金が支払われず、こちらもトラブルになっていた。
これまでも社員や役員の大量解雇などやりたい放題の内田代表だったが、最後は本店登記を東京に移転させ、目晦ましをはかった。しかし、怒ったメガソーラーの債権者から、破産を申し立てられ、万事窮すとなった。
 内田俊一郎は、六本木ヒルズでも(金使いで)名を成しており、エステート24の秋田新太郎のやり口となんだかそっくり。関係者の話では内田と秋田は知り合いだという。

昨秋、内田代表の過去に対し銀行が嫌ったのか、従業員や役員を一方的に辞めさせるなどその豪腕ぶりを嫌ったのか、料飲食店進出の中洲(銀行は中洲に融資しない)を嫌ったのか、代表を交代するように暗に求めていた。ところが、内田代表は銀行へ乗り込み、その要求を抑え込んだ。しかし、現実には、融資を打ち切られていた。そのため、資金繰りは急速に悪化。そうしたことから、12月末までに、メガソーラーを4社から受注し約7億円超の手付金・前受金を受領していたが、その資金は別の運転資金に使い込んでいた。そうしたことから春先には資金繰り問題が表面化していた。

内田代表は、福岡中洲の地元では有名なクラブとともに入居する料飲ビルを購入しようとしたが失敗、独自に料飲食店を中洲に出店している。その金がどこから出たのか不明である。7億円あまりが、本体から子会社に移動していたと報道されている。その資金が使用された可能性もある。
内田代表はいろいろある人であり、そもそも2課だけではなく・・・・課も動くようなお人のようでもある。