会員制リゾートクラブ・ホテルの(株)サンダンス・リゾート(東京都新宿区西新宿1-19-5、代表:宇津木滋)は6月25日、東京地方裁判所へ民事再生法の適用申請をした。

負債額は約6億円。

同 社は、米国のリゾート会社の日本子会社であったが、米社破綻で、日本側スタッフが日本子会社に対して、ファンドの協力を得てMBO(マネジメントバイアウ ト)により、2002年3月に独立させた会社。MBO当時の株主には、エヌ・アイ・エフ ベンチャーズ(株)、清水勝夫、三和シヤッター工業が名を連ねていた。

 元々、サンダンス・リゾートは米国バブルの象徴的な超高級路線の会員制リゾートホテルを展開していたが、独立後は路線を変更し最低68万円の安価な価格で会員権を販売していた。

同社は、「サンダンス・リゾート河口湖」「サンダンス・リゾート那須」「サンダンス・リゾート伊豆高原」「サンダンス・リゾート北軽井沢」など国内28ヶ所にリゾート施設を有している。

こうした会員制リゾートホテルは、利用者による売上からくる利益は限られ、会員権の販売で生活費を稼ぎ出す、当然、会員権の販売が旨くいかなければ、生活できなくなる。

会員数は約1万5千人、2012年12月期の売上高は約16億円。

不況や東日本大震災・フクシマの影響から会員権販売がうまくいかず、収支バランスが崩れ今回の事態に至った。

借入金がどれほどか定かではないが、ホテル数などに比し負債額は少なく、民事再生で債務カットしても、会員権販売が回復しない限り、固定費は大きく厳しい経営が続くことになる。現行の会員権は利用権として今後とも通用するものと見られる。