ネットでの未成年被害警察庁は18日、今年上半期(1〜6月)にイ ンターネットのコミュニティサイトがきっかけで性的な被害に遭った18歳未満の子どもが前年同期比16.7%増の698人に上ったと発表した。 「LINE」などの無料通信アプリのIDを交換するネット掲示板などへの投稿で知り合った相手から被害を受けるケースの増加が目立つ。
こうした掲示板でIDを交換して直接やり取りすることで、アプリ事業者の保護対策は無力化されてしまうことから、警察庁は掲示板の運営会社に対策強化を要請している。

コミュニティサイトを通じた子どもの被害は統計を取り始めた2008年から増え続けていたが、ラインなどの大手アプリ事業者がサイト内の監視を強め、18歳未満のIDを検索できないようシステムを改めるなどした結果、11年上半期からは減少傾向に転じた。

しかし一方で、掲示板で知った相手のIDを登録してやり取りを始めた結果、被害を受ける子どもが急増している。
12年の1年間で36人だった被害者は、13年上半期に117人、13年下半期235人、14年上半期262人と大幅に増加している。

また、被害者の年齢でみると、18歳未満の利用が法律で禁じられている出会い系サイトに比べて低年齢層が多く、15歳以下の子どもが被害者全体に占める割合は、出会い系サイトに比べ11ポイント多い54%に上った。

一方、コミュニティサイトを巡って子どもが性的被害を受けた事件の摘発件数は、前年同期比10.4%増の948件。
罪種別でみると、青少年保護育成条例違反と児童買春・ポルノ禁止法違反事件が大半を占めた。
以上、毎日新聞