ウォールストリート・ジャーナルは27日、ソフトバンクが人気アニメ映画「シュレック」や「マダガスカル」などを手掛けた米大手CGアニメ制作会社、ドリームワークス・アニメーションSKGの買収交渉を進めていると報じた。
ソフトバンクにとって豊富な実績を持つドリームワークス・アニメーションを買収すれば、スマートフォンなどモバイル端末向けのコンテンツを強化できるとの狙いがあるとみられる。

米ハリウッド・リポーターによると、ソフトバンクは1株32ドルで買収を提案。週末の終値は22.36ドルで、約43%上乗せした額となっている。買収額は34億ドル(約3700億円)にのぼる可能性がある。
ソフトバンクの広報担当者は28日、「噂や憶測についてはコメントを控える」として言及を避けた。
ソフトバンクは7月、米国に「ソフトバンク・インターネット・アンド・メディア(SIMI)」を設立し、最高経営責任者(CEO)として米グーグルの元最高事業責任者ニケシュ・アローラ氏を招聘すると発表した。

ハリウッド・リポーターによると、両社の間を取り持ったのは、ニケシュ氏だという。
ドリームワークス・アニメーションは、新作映画「ヒックとドラゴン2」(原題:How to Train Your Dragon 2)の興行収入が前作を下回るなか、厳しい経営環境にあり、4~6月期の売上高は前年同期の半分近い1億2,230万ドルに落ち込んだ。
純損益は▲1,590万ドルの赤字(前年同期は2,220万ドルの黒字)となり、収益基盤の強化が急務となっている。
以上、WSJ、ロイター参照

<ドリームワークス・アニメーションSKG>
1994年10月12日、映画監督でプロデューサーのスティーヴン・スピルバーグ、ミュージック・デグゼクティヴのデヴィッド・ゲフィン、元ディズニー幹部のジェフリー・カッツェンバーグの3者によってドリームワークスSKGが設立された。
この新たなスタジオには、スピルバーグのアニメーションスタジオであるアンブリメーションから多くの作家を招集している。彼らは同社の最後の作品が完了した1995年に入社を始め、残りは閉鎖した1997年に来た。

1995年、ドリームワークスはパシフィック・データ・イメージズと共同製作契約を結んだ。この新たなユニットは、1998年の『アンツ』を皮切りにコンピュータアニメーションの長編映画を手掛けるようになった。また同年、ドリームワークスSKGはCG技術と伝統的なアニメーション技法を用いた『プリンス・オブ・エジプト』を製作した。

1997年、ドリームワークスはイギリスのストップモーション・アニメーションスタジオであるアードマン・アニメーションズと提携し、『チキン・ラン』を共同製作・配給することとなった。2年後、さらに4本の映画のために契約を延長した。

2000年、ドリームワークスSKGは、定期的に長編アニメ映画を製作するために新部門のドリームワークス・アニメーション(DreamWorks Animation, DWA)を設立した。

2001年、『シュレック』が公開され、史上初のアカデミー賞長編アニメ映画賞受賞作となった。CGアニメーション映画の成功により、DWAは手描きアニメーション事業の終了を決定した。
『シュレック2』以降、アードマン作品以外はすべてCG製作となっている。

2004年、『シュレック2』と『シャーク・テイル』を公開したことにより、史上初めて同じ年に2本のCGアニメーション映画を公開したスタジオとなった。
アニメーション部門は、カッツェンバーグ率いるドリームワークス•アニメーションSKG(DreamWorks Animation SKG, Inc.)という名の株式会社として2004年10月27日に分社、上場された。
DWAはまた、PDI/ドリームワークスの株も継承している。彼らはまた、2010年12月12日まで12本の新作映画を提供・配給する契約を元の親会社と契約している。

2006年1月31日、DWAは、元親会社で配給パートナーであるドリームワークスSKGを買収したパラマウント映画との流通契約を締結した。
この契約は、新作アニメーション映画が13本公開するか2012年12月31日になるまではパラマウントが世界配給権を得るというのもであった。
アードマンとの提携は、当初5本契約していたうちの3本目である『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』が2006年11月に公開された後に終了した。同作の公開前の10月3日、「創造性の違い」という理由と共に契約解除が発表された。

2007年3月13日、DWAは『モンスターVSエイリアン』(2009年)以降の全ての作品を立体(3D)映画として公開すると発表した。DWAはインテルと共同で新たな3D映画製作技術であるInTru3Dを開発した。

2011年、長らく配給の契約を結んできたパラマウント・ピクチャーズが自身のアニメーション制作部門であるパラマウント・アニメーションを設立するため、ドリームワークス作品の配給を終了すると発表した。翌年ドリームワークスは新たに20世紀フォックスと契約を結び、2013年『クルードさんちのはじめての冒険』から20世紀フォックスの配給が始まった。

<『ガーディアンズ 伝説の勇者たち』の興行失敗>
2012年11月に全米公開した『ガーディアンズ 伝説の勇者たち』の全米興行収入が期待外れに終わったことで株価が急落。
同作品の予想外の興行苦戦により、2013年にはアニメーション製作スタッフを2,200人中、最大で500人を解雇するリストラを予定していると報じられた。2013年末までに350人を解雇し、次世代ツールの導入で生産効率をアップさせる予定だと伝えられていた。
以上、ウィキ等

ソフトバンクは、スーパーセルを約1515億円で買収し子会社としているが、今回のDWA買収は、双方のコンテンツを活かし、何かゲームと映画と融合させた作品でも作らせる思惑があるのだろうか。ただ、DWAのプライドが拒絶するだろう。