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日本フードサービス協会は1月25日、2016年1月~12月の外食産業市場動向調査を発表した。

平成28年(2016年)の外食需要は、8月に台風などの天候不順やオリンピック期間中の外出控えなども影響して前年比マイナスとなった以外は堅調に推移し、外食産業全体の売上高は前年比3.8%増、客単価は1.2%増となった。

「ファーストフード」、特に“洋風”(9.7%)が好調で、年間の売上は2.8%増と2年連続で前年を上回った。また、客単価でも「ファーストフード」が3.6%増と上昇し牽引、全体の客単価は1.2%増と前年を上回った。

<業態別の売上>
「ファーストフード」(6.0%増)は4年ぶりに前年を上回り、
「ファミリーレストラン」(0.4%増)、
「ディナーレストラン」(4.3%増)、
「喫茶」(1.2%増)、
「その他」(3.4%増)は5年連続して前年を上回った。
「パブレストラン/居酒屋」(▲7.2%減)で8年連続して前年を下回った。
ここ数年外食市場を牽引してきた「ファミリーレストラン」の伸びは一服する中、「ファーストフード」が大きく前年を上回る一年となった。

<<12月の動向>>
全体売上は前年同月比3.3%増と4ヶ月連続して前年を上回った。
<業態別概況>
ファーストフード業態
• 全体売上は5.2%増と前年を上回った。
• 「洋風」は、季節限定メニューやクリスマスのキャンペーンが好調で、売上は8.4%増となった。「和風」は、鍋など季節メニュー、地域限定メニュー、定食の新メニュー等が引き続き好評で、売上は4.6%増。
「麺類」は、店舗数の増加などで売上は2.0%増。
「持ち帰り米飯・回転寿司」は店舗数の減少で売上は▲1.1%減
「その他」は、アイスクリームが、価格改定とクリスマスケーキ販売の堅調で売上は3.4%増となった。

ファミリーレストラン業態
• 全体売上は1.7%増と前年を上回った。
• 業種別では、
「洋風」が高単価商品の投入やテイクアウト・宅配用ローストチキンの好調などで客数・客単価を上げ、売上3.1%増。
「和風」は、年末需要が堅調だったところもあるが、店舗数の減少もあり、売上は▲1.9%減。
「中華」は、高付加価値商品フェアなどに支えられ0.7%増。
「焼き肉」は、年末の家族需要などを取り込み、売上4.4%増となった。

パブ・居酒屋業態
「パブ・ビアホール」は、既存店の予約以外の集客に苦戦したが、店舗増により売上3.2%増。
「居酒屋」は、忘年会の宴会数は前年を越えたものの、個人客の数が伸びず、売上は▲4.8%減となった。

ディナーレストラン業態
• 引き続き客単価は低下傾向であるものの、店舗増により売上は4.6%増となった。

喫茶業態
• 冬季メニューや高単価商品の積極的投入に加え、比較的温暖な日のアイスドリンクの堅調などから、売上は3.1%増となった。

以上、
共稼ぎが増加しており、食事を提供する外食産業は今後とも堅調に推移するものと見られる。