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「あびき」は、潮の満ち干よりも短い数分から数十分の間に海面が大きく上下する現象で、冬から春にかけて九州の西海上で多く発生し、長崎市では昭和54年3月に2メートル78センチの潮位の変化が観測され、五島列島では、漁船が転覆するなどの被害が出ている。

東大の海洋アライアンスの研究チームは、航空機を使って「あびき」を引き起こす波を沿岸に到達する前に捉えようという観測を始め、26日、鹿児島空港で観測に使う機体を公開した。
機体の下の部分にはレーダーが取り付けられていて、電波が海面で反射して戻ってくる時間を計測することで、海面のわずかな上下の変化を観測できるという。

「あびき」を引き起こす波は、沖合では高さ数センチから十数センチ程度のものが湾や港に入り込むことで増幅すると考えられている。

「あびき」の発生予測は難しいが、研究チームでは、すでに長崎と五島を結ぶフェリーにGPS装置を取り付けて「あびき」の前兆をとらえる試みを行っていて、航空機と合わせて沖合で観測することができれば、世界で初めての例になる。
以上、報道参照
「あびき」は、長崎市や五島など九州の西の海上で発生、鹿児島県の上甑島でも発生している。
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