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無痛分娩を巡っては、今年に入り、大阪府和泉市や神戸市、京都府京田辺市などで、麻酔などにより妊産婦が死亡したり、母子が重い障害を負ったりした事例が相次いで明らかになっている。
しかし、これは学会に医療事故報告をせず、その後発覚し、学会が原因調査した結果のものがほとんど。全国の産婦人科などでは、この何倍も問題が発生しているものと見られる。

無痛分娩が主流になっている現在、医療機関における医療事故の報告義務が守られていない実態が浮き彫りになっている。

学会主流派が全国調査をしたくないのか、厚労省が御用学者や天下りの圧力により、全国調査をしないのか。
問題が大きくなればなるほど、産科医のリスクの大きさに産科医希望の研修医が減少するのを懸念しているものと見られる。

朝日新聞によると、

神戸市の産婦人科医院で2015年9月、麻酔でお産の痛みを和らげる「無痛分娩(ぶんべん)」をした女性が出産時に呼吸困難に陥り、長男(1)と共に重い障害を負ったことが29日、分かった。女性はこの障害の影響で今年5月に35歳で亡くなった。遺族側は無痛分娩の際の麻酔が原因だと主張している。

遺族側の代理人弁護士によると、医院は神戸市西区の「おかざきマタニティクリニック」。
産婦人科医の男性院長は、女性に背中に細い管を通して麻酔を注入する「硬膜外麻酔」で無痛分娩を実施した。
その後、女性は呼吸困難となり、別の病院に搬送された。
緊急帝王切開で長男を出産したが、低酸素脳症のため、女性は意識が戻ることはないまま今年5月12日に死亡した。低酸素脳症が原因の多臓器不全だったという。
 長男も脳に重い障害を負い、現在も入院しているという。
 弁護士は、医師が麻酔の針を本来と違う部分に過って入れたことで、呼吸などが出来なくなる「全脊椎(せきつい)麻酔」になったうえ、母子の状態の確認も不十分だったと主張している。
医院側は昨年12月、院長の過失を認め、遺族に示談金を支払ったという。医院側は取材に「患者の個人情報なので答えられない」としている。