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加計学園の獣医学部新設を審査していた文部科学省の審議会は、認可の判断を「保留」とする方針を決めたことが関係者への取材でわかったと報道されている。
関係者によると、9日に行われた審議会で、認可の判断を「保留」とする方針を決めたという。教育の計画などに不備があると判断したとみられる。
今月中に予定されていた文科相への答申は、いったん延期される見通し。
今後、加計学園側から示される計画の改善案を審議して、秋ごろにも再び認可の可否を判断する見通し。

加計学園が来年4月に、愛媛県今治市に獣医学部を新設する計画は、文部科学省の大学設置審議会で審査が続いていた。
以上、報道参照

審議会は文科大臣の諮問機関、元々の鞘に納まるような人たちが審議員の主流を務めている。状況からして、ここは一旦、保留にし、熱が冷める秋に承認を出すものと見られる。
加計学園の理事長親子は高級クラブで豪遊しているというニュースまで報道されている。

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<林芳正参議を文科省大臣にしたすごさ>
地元では長らく犬猿の仲だった麻生太郎氏と古賀誠氏は現在手を握っている。
麻生派は第2派閥、古賀氏の旧宏知会、現岸田派は第4派閥(派閥の名誉会長)、古賀氏に借りがある石原派も動く。
古賀氏は、昨秋講演で、「(岸田議員)はいつまでも外相を続けず、トップを狙え」と激を飛ばした。
安倍首相は、そのやかましい古賀氏を取り込むべく、岸田派から破格の閣僚4人、岸田氏も政調会長に就任した。

麻生派は第2派閥になりながら自らを除き新閣僚は2人だった。今秋か来週に予想される解散総選挙、年齢からして次ぎがない麻生氏、もう用済みに看做されたようだ。

安倍首相は、今のところ、麻生氏と古賀氏の分断に成功したようだ。

ここまでは、加計学園と関係ないが、自民党福岡県連会長の藏内勇夫氏の存在がクローズアップされる。
蔵内氏は、獣医学部設置反対論者の獣医師会の会長でもある。古賀誠氏とは昔から深い関係にある。

麻生氏と古賀氏が手を握ったのは、藏内勇夫氏の息子が故鳩山邦夫議員の選挙区の補欠選挙が初めて。藏内氏の息子が麻生氏と古賀氏の支援を受け立候補、しかし、鳩山氏の次男坊に大敗してしまった。
その大敗の原因は、
蔵内氏の息子は、自民党福岡県連の推薦を受け、本部の公認を取り付けようとした。しかし、そこに、菅氏と二階氏が立ちはだかり、菅・二階氏になびいた安倍首相が公認しなかったことに起因している。
当選した鳩山二郎氏は二階派(亡邦夫氏は無派閥、派閥横断のきさらぎ会主宰)に属している。

政治家の蔵内氏にしてみれば、菅・二階・安倍氏はコンチクショウということになる。
ただ、その蔵内氏の息子は、選挙に出るまで林芳正参議の秘書を務めていた。
安倍氏の凄腕さ、林芳正参議を文科省の大臣にしたことで、蔵内氏を牽制することにあったようだ。
また、安倍氏・林氏の地元、下関市の市長は長年、林派が務めていた。しかし、先の市長選で、現役の林派に対して、安倍首相の元秘書が立候補し当選した。安倍首相の地元は保守分裂状態。今回の林氏の大臣起用は、それを修復させるためのものでもあった。

次期総選挙で蔵内氏の息子について、すでに裏取引し保証されていれば、蔵内氏の怨念も消えていようが、そうでなければ、その煮え繰り返った腹の怨念は早々には消えないだろう。

そのなだめ役に安倍首相は林氏を抜擢、自派閥から林氏も含め4人も閣僚にしてもらった古賀氏もなだめ役になるのだろうか。
間違いなく、半年後の解散総選挙の結果次第で、大きく、政局は流動化する。

蔵内氏の対応とともに加計学園の成り行きも注目される。

加計学園の獣医学部校舎の建設は急ピッチで進められている。
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