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アサヒグループホールディングスは10月2日、インドネシアの飲料事業の売却について、交渉を開始したと発表した。
売却先は、合弁相手である現地食品大手のインドフード。同社は、欧州での1兆2000億円規模の大型買収を踏まえ、事業ポートフォリオの再構築を進めている。
売却額や売却時期は未定。

アサヒは2012年にインドネシアで現地企業のインドフードと合弁で飲料の製造と販売を行う合弁会社を設立している。
アサヒはこれまで、中国飲料合弁株の業績不振から頂新ホールディングスや英国のゴルフ場などを損きり売却してきている。
以上、

インドネシアでは2013年にペプシコ事業のPCIB社など2社を現地のICBP社(インドフード社)と共同して買収、今回2社の持株を共同出資者のICBP社に譲渡するもの。

<欧州で1.2兆円の買収・経営資源集中へ>
2016年12月、 アサヒグループホールディングスは、アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)(ABI.BR)と、統合前の旧SABミラーが保有していた中東欧5ヶ国のビール事業を約8883億円(73億ユーロ)で買収することで合意したと発表。
日本のビール会社による海外ビール事業買収規模としては過去最大。アサヒは10月に西欧事業を約2945億円で買収しており、欧州を海外展開の大きな柱とする。
アサヒが買収するのは、チェコ、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、ハンガリーの事業。
インベブは、
2008年、ベルギーのインベブが、米バドワイザーを500億ドルで買収、業界第1位にABインベブ。
2012年にメキシコのビールメーカーのグルポ・モデロを買収、
2016年10月に業界第2位のイギリスのSABミラーを約790億ポンド(当時10兆円超)で買収・吸収合併。
ABインベブは、ビールの世界シェア約3割のトップメーカー。

ABインベブは、ビールを飲み過ぎ肥満児になったことから、買収したSABミラーの東欧事業を売り出していたものをアサヒが買収するもの。

ただ、人口の増加、所得が増加する一方の東南アジアでの事業を捨てることは、目先の戦略には適うだろうが、次世代の戦略では、何のために進出し売却するのか問われてこよう。中国での売却損は痛かった。