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0402_01.jpg米ロサンゼルスの裁判所は3月30日までに、米コーヒーチェーン大手スターバックスなど販売業者に対し、コーヒーに発がん性成分が含まれているとの警告を表示すべきとの判決を下したとAP通信が伝えた。
健康被害があるとする原告側の非営利団体の主張を認めた。

販売業者は上訴できるが、判決が確定すれば、カリフォルニア州でコーヒーを販売する場合、発がん性表示が義務付けられる。
コーヒーに含まれるカフェインには、健康効果があるとの研究報告もあり、判決は論争を呼びそうだ。
 判決では、「原告側はコーヒーの消費で胎児から大人まで危険性が増すとの証拠を示した。一方で、被告側の医療専門家の証言は、因果関係に基づかない意見だった」と指摘した。

団体側は、発がん性が指摘される化学物質「アクリルアミド」が、コーヒー豆の焙煎で生じるとして、この化学物質を取り除くか、警告表示をするかのいずれかを求めていた。
以上、AP通信など参照

<アクリルアミドは発がん性物質か>
用途:アクリルアミドは、ポリアクリルアミドの製造原料、染料、合成樹脂、架橋剤の合成原料などに用いる工業剤。
劇物:アクリルアミドは、毒物及び劇物取締法上の劇物に指定されており、神経毒性・肝毒性を有し、皮膚からも吸収されるため、取扱いには注意を必要とされている。

1、WHO(世界保健機関)の下部組織IARCは、アクリルアミドは発癌性が強く疑われると評価している。
2、アクリルアミドは、食品では、アスパラギンと糖類のメイラード反応(過熱反応)によって生成していると推定されている。
3、現在、食品中のアクリルアミドのリスク評価が国際的に進められている。

4、2005年、FAO(国連食糧農業機関)とWHOからなる合同委員会が、「食品中のアクリルアミドは健康に害を与える恐れがあり、含有量を減らすべき」という勧告を発した。
5、2007年、オランダのマーストリヒト大学のジャネケ・ホゲルボルスト氏らが「アクリルアミドの摂取は、特に非喫煙者の女性において子宮内膜がんと卵巣がんの危険性を高める」という疫学調査結果を Cancer Epidemiology Biomarkers & Prevention誌11月号に発表している。

6、2002年にスウェーデン政府が、イモ類を高温で焼いた、あるいは、揚げた食品中にアクリルアミドが含有されると発表した。その後の研究で量の多少はあるが、焼いたり、揚げたりした食品には、アクリルアミドが含有されていることが明らかとなっている。
以上、

コーヒーには一方で、コーヒーポリフェノールを含有し、がんや糖尿病、動脈硬化などの予防に有効であるという研究成果が相次いで報告され、有害な活性酸素を抑制する抗酸化作用があるとされていた。
ただ、コーヒーにはカフェインが含有しており、日に何杯も大量に摂取すれば危険とされている。
カフェイン含有の眠気覚ましのエナジードリンクは、3本も飲めばカフェイン中毒を起こす危険性が指摘され、米国では実際に16歳少年が死亡している(コーヒーも短時間で10杯以上は人によっては問題となる)。