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気仙沼の政府登録国際観光旅館だった(株)ホテル望洋舘(宮城県気仙沼市魚町3-1-25、代表:加藤英一)は4月16日、仙台地裁気仙沼支部において、破産手続きの開始決定を受けた。破産管財人には、開発健次弁護士(電話0220-23-2660)が選任されている。

負債額は約7億円。

同社は昭和39年1月設立の「ホテル望洋」の経営会社。

同ホテルは、気仙沼地域初の政府登録国際観光旅館となり、風光明媚なことから多くの観光客が訪れたほか、地元中心に結婚式や各種会合や宴会に利用され、バブル期の平成3年2月期には7億円以上の売上高を計上していた。

しかし、その後はバブル崩壊長期不況・消費不況が続き、ほかの旅館やホテルとの競合激化、平成27年2月期には1億5000万円まで売上高が落ち込み、債務超過状態に陥っていた。

平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、津波被害を受けなかったことから避難所として震災被災者を受け入れるなど市民に大きく貢献した。その後も震災復旧工事の関係者などの利用があった。しかし、平成27年期には復興需要も一巡し、売上高は激減、施設の老朽化もあり、改修費用にも事欠き、同社は昨年3月に営業終了し、今回の破産申請となった。