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ホンダは2013年9月に販売したFIT新モデル、エンジンを点火するコイルと電源供給回路に不具合が発生、それも5度もリコールを繰り返し信用失墜、それ以降、毎月の販売台数がそれまでトヨタ勢と1・2位を争うホンダの戦略車であったFITは、今や日産ノートがトヨタのアクアやプリウスより多く販売される時代に変わり、2017年にはFITの販売台数は6位まで落ち込んでいる。信用を回復させるのは至難のわざとなっている。

そうした中、ホンダは中国でまったく同じような問題を引き起こしている。

日本では軽に大満足し、乗用車の販売を重要視しない経営陣の方針には呆れたものだが、FIT問題が与えた教訓さえ生かすこともできない経営陣では限界なのかもしれない。
ホンダはソニー同様、いろいろなことにチャレンジしてきた企業であり、その一環でホンダはASIMOを創造し、ビジネスジェット機も開発してきた。

しかし、今やそうした新しいチャレンジは聞かれず、自動車屋に成り下がっているようだ。サラリーマン経営者がリスクをとらず、社員を型にはめてしまった結果とも言えようが、ホンダは利益だけを稼ぐ官庁のような型にはまった集団ではないはずだ。

ホンダ(広州ホンダ+東風ホンダ)の3月の中国販売台数は、前年比▲13.0%減の9万7,587台だった。
車種別では、「Accord/雅閣」、「Jade/傑徳」、中型SUV「Avancier/冠道」、「UR-V]の販売は増加。
しかし、リコール問題で出荷を停止している「CR-V」が大幅に減少、「Fit/飛度」、「Vezel/繽智」、「Civic/思域」などの販売も減少した。
1~3月累計では、前年同期比▲2.3%減の30万826台となっている。
中国でもSUV全盛時代、CR-Vも中国で大ヒットしていた。

リコール問題は、東風本田が製造したCR-V1.5リッターターボエンジン搭載車約35万台、寒冷な天候下でエンジントラブルが発生、特に寒い中国、客からの不満が続出。
具体的には、ピストン内に噴射されたガソリンが一定条件においてクランクケースに混入し、結果としてオイル量が上昇してしまう現象を生じさせてのリコールとなっている。
「Civic/思域」も同様の理由でリコールしている(35万台に含む)。

奢れる者久しからず、唯春の夜の夢のごとし。 長けき者も遂には滅びぬ、ひとえに風の前の塵に同じ。

 

中国 ホンダ販売台数
 
販売台数
前年比
2015年
1,006,332
32.5%
2016年
1,247,713
24.0%
2017年
1,441,307
15.5%
18/1
126,174
10.9%
18/2
77,065
-5.9%
18/3
97,587
-13.0%
18/1~3月
300,826
-2.3%

 

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