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何でもありの中国
中国の環球時報は6月28日、破産申請をした産業機械メーカー・山東常林機械集団で製品の杜撰な捏造が行われていたことが分かったと報じた。

捏造が行われていたのは同社の傘下企業・中川液圧。コア技術を所有しているとしていた油圧製品の一つの油圧ポンプが、実際には日本の川崎重工のポンプを流用し、自社製品に見せかけていたという。

山東常林機械集団は、業界でも影響力のある大手企業として知られた存在だった。国や省から年2億元(約34億円)の研究助成金を得ており、8年で総額15億元(約255億円/17円)の助成を受けていた。

なお、同様の捏造は過去にも起きている。2006年、中国国産として開発された最先端のDSPチップ「漢芯」が、実はモトローラ製の半導体で、チップ表面の文字を削って別の刻印にすり替えるという悪質でずさんな不正が発覚し、大問題となったことがある。

今回の捏造も「漢芯と同種の手口だ」とされ、「信用こそ科学研究の生命線であり、捏造は中国の科学研究やイノベーションを脅かす致命的な問題になりかねない」と記事は指摘している。
なお、山東常林機械集団は関連会社19社とともに2017年7月に、負債額は約66億9,300万元を抱え、破産申請した報道がなされていた。