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 日立製作所の子会社、日立化成は29日、産業用鉛蓄電池の一部製品の検査データを捏造(ねつぞう)していたと発表した。対象製品は約6万台で、納入先は約500社に上る。複数の原発にも納入されており、同社は安全性に問題はないと説明したが、再稼働のスケジュールに影響を及ぼす可能性もある。

 対象の製品は主に工場などの非常用バックアップ電源に使用されている。
名張事業所(三重県名張市)で生産しており、出荷時に納入先と取り決めた方法で検査をせず、納入先に提出する検査成績書に架空のデータを記入していた。
昨年11月に品質保証の責任者から知らされた前事業所長は経営陣に報告しなかった。不正は少なくとも7年間に及ぶという。

日立化成は退職者を含め、複数の社員が関わったとみている。

産業界に広がった一連の品質不正問題を受けて行った2度の内部監査でも発覚しなかった。4月の事業所長交代をきっかけに見つかり、今月に入って経営陣が把握したという。

日立化成は、2011年4月以降を対象に調査したが、今後はそれ以前も対象とする。弁護士や学識経験者、社外取締役で構成する特別調査委員会を来週初めに設置し、2~3ヶ月で調査結果を取りまとめる見通し。
以上、
安全性に問題がなくとも、出力や劣化に問題があれば、非常時に大問題が生じる。