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地場百貨店の井筒屋(北九州市)は31日、子会社のコレット井筒屋が同市小倉北区のJR小倉駅前で運営する百貨店「コレット」から、来年撤退することを決めた。
ここ2年は赤字が続き、施設敷地の大部分を所有する会社との間で家賃の減額交渉を続けてきたが決裂。撤退により、小倉都心部の求心力に大きな影響を与えるのは必至。

コレットは、商業ビル、セントシティ北九州(地下3階~地上14階)の核テナントとして2008年、撤退した小倉伊勢丹(北九州市)の全株式を井筒屋が取得し、店舗名を変えて運営を始めた。
地下1階~地上6階、売り場面積は約3万平方メートル。
若者向けのフロア「KOCO GIRLS(ココガールズ)」を設けたり、新規ブランドを積極導入したりして来客増へてこ入れを図ってきた。

しかしJR小倉駅ビルに入るJR系のアミュプラザ小倉など周辺の商業施設との競合や、福岡市への買い物客の流出で、経営的には苦戦が続く。

コレットの2018年2月期の売上高は約103億円だったのに対し、純損益は▲2300万円の赤字だった。赤字は2年連続。

親会社の井筒屋は、固定費を削減するため、セントシティ北九州の大部分を所有、運営する北九州都心開発と家賃減額交渉を進めてきたが、交渉は難航していた。

コレットは、
元々1993年に「小倉そごう」として開業。
2000年にそごうが破綻したことにより閉鎖、
2002年3月小倉玉屋がリバーウォーク出店を断念して当地に出店、
同年12月、小倉玉屋、集客不足で閉店。
2004年2月小倉伊勢丹(伊勢丹7割+井筒屋3割)が「コレット」名で出店。2008年3月小倉伊勢丹が経営不振から閉店。
2008年4月、コレット井筒屋として再スタートを切っていた。

セントシティ北九州の敷地権利者に第一交通産業(タクシー+不動産)もおり、最悪、オフィスビルか、分譲マンション開発のため取り壊される可能性が高い。
コレットは、駅前大通に所在するものの、小倉駅と小倉井筒屋との中間に位置したオフィス街にあり、買い物客が限られていた。
セントシティ北九州もこうなったら会社を売却して、出資者を解散した方がベストだろう。地権者の集合体は欲得が絡み合いなかなかまとまらない。解体でもかなりの費用がかかり、また上層階テナントの撤去、補償料もかなりかかる。
もしかすれば、丸ごとドンキホーテに、・・・・ならないだろう。

 

コレット