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1、世界的にも類を見ない計4046例の大規模なヒト血清中マイクロRNAを解析
1、卵巣がん患者で有意に変化する複数のマイクロRNAを同定し、それらの組み合わせにより卵巣がんを早期から高精度で検出できる診断モデルの作成に成功
1、卵巣がん診断血液スクリーニングの実現に大きな前進をもたらす成果

国立研究開発法人国立がん研究センター研究所分子細胞治療研究分野(落谷孝広 プロジェクトリーダー [現 東京医科大学 医学総合研究所 分子細胞治療部門 教授]、横井暁 特任研究員 [現 MD Anderson Cancer Center博士研究員]、松崎潤太郎 特任研究員)は、早期診断が困難で予後の悪い卵巣がんについて、血液により高い精度(感度99パーセント、特異度100パーセント)で卵巣がんを検出する診断モデルの作成に成功したと17日発表した。

血液1滴を使った検査法で卵巣がんを98.8%の高率で判別できると、国際科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に発表した。 

卵巣がんは自覚症状が出にくいため、早期発見や治療向上につながる成果として期待される。

チームは、細胞から血液中に分泌される微小物質「マイクロRNA」の変動パターンが、がんの有無の判別に使えることを突き止め、13種類のがんで正解率95%以上という検査法を開発している。
この検査法で、卵巣がん患者428人に他のがん患者、がんがない人を合わせた4046人の血液を使って、卵巣がん患者の判別精度を調べた。
その結果、がんの進行度を4段階で示すステージ別では、初期の1期で95・1%、2~4期では100%判別できた。
卵巣がんと健常者のほか、他のがんとも区別できることを示している。
早期の診断装置の普及が望まれる。

詳細は、国立がんセンター(NCC)HP
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2018/1017/index.html