国が、厚労省が新型コロナウイルスの感染防止で、医療機関に優先供給したアルコール消毒液について、「濃度が低く、医療用に使えない」などの苦情が厚労省に数十件寄せられている。医療機関が製品を選べなかったことが原因で、今月中旬からは濃度の選択を可能にしたという。
厚労省は3~4月、品薄となった消毒液を医療機関が購入できるよう業者との間を仲介した。
通常、手術などで使われるのは濃度70~80%台だが、50%台の製品が納入されたケースも確認された。1リットル当たり2000円の価格差があったが、医療機関側は製品を選べず、返品もできなかった。
厚労省などには「濃度が低い」「詐欺ではないか」という苦情が相次ぎ、受取拒否する医療機関もあった。
厚労省の担当者は、緊急対応なので価格や濃度に差があることを自治体や医師会を通じて知らせたが、十分に伝わっていなかったと話しているという。