アイコン 韓国経済低水準へ 企業売上額4年ぶりに後退

Posted:[ 2020年6月 4日 ]

韓国では2019年利子を払えるほどの利益も稼げなかった企業の割合が、過去最高水準に高まった。企業の売上額も4年ぶりに後退したと報じられている。
原因は2つ、
1、 米中貿易戦争により世界経済が停滞、韓国を代表する半導体等電子産業の業績が前年比で悪化したことに尽きる。他はすでに低迷していたが、電子部品産業の好調に隠れていた分も含めた2019年に現れている。

2、 内需関連は、文政策により労働コストが大幅に上昇し、営業利益を駆逐する結果をもたらしている。

韓国銀行は3日、「2019年企業経営分析(速報値)」を発表した。韓国銀行が外部監査対象非金融営利法人企業2万5874社を対象に調査したもの。
それによると、2017年に9.9%を記録した売上額増加率は2018年には4.2%と半減し、昨年は▲1.0%まで落ち込んだ。1年間企業を運営したが規模が成長するどころか縮小した。



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業種別では、
製造業が2018年の4.5%から昨年は▲2.3%に急落した。自動車と造船が上昇したが、石油・化学などを中心に大幅下落した。
非製造業も建設業を中心に3.8%から0.8%に下落した。
企業規模別では、大企業が4.3%から▲1.5%で、下落幅は中小企業の3.9%から1.5%より相対的に大きかった。昨年は半導体価格の暴落による韓国経済の輸出不振が影響した。

収益性=営業利益率も悪化
2019年のこれら企業の売上高営業利益率は4.7%だった。前年より2.2ポイント下落した。韓国銀行関係者は「細部的に売上原価と販売管理費の割合が上昇し利益率が低下した」と話した。
労働コスト上昇=最低賃金の大幅増+非正規雇用の正規雇用化+労働時間の短縮による上昇は、仕入価格や運送費などの仕入れコストを上昇させ、企業は不況下、販売価格に転嫁することも限られ、自社の販管費や製造コストを上昇させ、仕入れコスト増の労働コスト増のダブルで営業利益率を悪化させる。

インタレストカバレッジレシオも2018年の593.3%から昨年は360.9%と大幅に落ちた。
インタレストカバレッジレシオは営業利益を金融費用(利子)で割った値。企業が金を借りて利子を返せる能力を示す指標。これが低下すると企業の健全性に支障をきたす。

特に営業利益で利子も返せないインタレストカバレッジレシオ100%未満の企業の割合は1/3以上の34.1%で、2013年に調査を始めてから最も高い数値に上がった。 
企業の3分の1以上が金を稼いでも利子を返せない状況に至っている。売上高営業利益率が下落したのに対し金融費用負担は大きくなっている。

業績が良くないため安定性にも問題が生じる。
負債比率は2018年の93.1%から昨年は95.4%に上昇。
製造業が63.6%から63.7%に、
非製造業が142.7%から147.8%
といずれも上昇した。
借入金依存度もやはり小幅に上昇している。全企業の平均純キャッシュフローは2018年の純流出から昨年は3億ウォンの純流入に転換した。稼ぎも減ったが、投資を減らしたためキャッシュフローは改善されている。

範囲を狭めて上場企業2000社を分析しても同様の結果が出ている。
持続成長研究所が上場企業上位2000社の経営実績現況を分析した結果によると、昨年の売上規模は1541兆ウォンで前年より▲0.8%減少した。
営業利益も79兆ウォンで前年より▲42.3%減り、営業利益率は5.1%でこの10年で最低水準だった。
企業別に見ると、昨年の営業利益が前年より減少したり、営業損失を出した企業は1419社で71%に達した。
昨年、純利益が減少した企業も1205社で60.3%となった。

持続成長研究所は「今年は新コロナのため企業の売上高と営業利益・純利益がさらに悪化する可能性が大きい。原価節減をはじめとする生産性向上だけでなく、高付加価値製品・サービスを通じた利益創出案が切実な時」と話している。
以上、

ただ、企業は不透明感が漂うほどに設備投資を控えることから、生産性向上も高付加価値製品創造も難しい。
政権も新コロナにより、今度はダボハゼのようにバイオだと言い出している。昨年は日本のホワイト国からの除外措置で、日本に勝つとして日本から輸入している素材資材・部品・装置を国内生産に切り替えるとし、膨大な国家予算付けまでして叫んでいた。
こうしたことを実現すれば、韓国も国産化により大きな利益を享受しようが、半導体もすでにシリコン系から変わろうとしている。変われば生産システムも変わり、対応する資材も装置も変わることになる。日本企業も立ち止まっているわけではなく生き抜くために進化し続けていることを想定すべきだろう。残念なのは安倍政権が票につながらない学術研究予算を大幅に減少させ続け、新たな研究開発が停滞していることだろうか。明日の飯の種より今日の公共投資=票ということになっている。

厚労省は新コロナで医療崩壊を叫び続け国民に恐怖感を煽っているが、新コロナの重症患者のピークは5月1日、全国で328人しかいなかった(厚労省発表値)。1億2600万人の日本の人口、そんなんで医療崩壊を叫んでいた。それも2月中旬までには自ら感染拡大を予期もしていた。
国民向け配布マスクは汚れ、医療機関に対する医療用マスク(本来N95)の配布も、実際配布されたのは中国の工事現場で使用される防塵マスク(KN95)で、医療現場では感染リスクが高く使い物にならないと医師たちから酷評されている。これこそが防護服不足も含め医療パニックの正体ではないのだろうか。
日本はすでに開発研究のための予算は韓国に追い抜かれている可能性もある。日本は明日の未来の飯の種となる研究開発などの再構築が求められる。

 

 


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