三菱の製造部隊は、小泉の聖域無き削減に乗じ、開発技術部隊までことごとくリストラし、技術開発力をなくした。MRJのほかの支援企業もしかり。それはサラリーマン社長たちが米ハゲタカに翻弄され、利益第一主義に走ったがためである。開発部隊も含め正規職を大量にリストラし、その穴埋めに非正規雇用の派遣社員などで埋め、その当時も人件費・労務費の大幅減少から大黒字となっていた。その結果が大型コンテナ船の二つ折れ事件や客船受注の大失敗などに至り、自動車でも、開発が遅れたと開発部長らを首にし、その翌年に偽装燃費問題が発覚して倒産寸前まで追い込まれた。出世欲だけのサラリーマン社長たちに日本の製造業の未来は見えてこない。H-ⅡAロケットはJAXA技術陣によるもので同社の技術力ではなく、製造しているだけ。
メーカーに技術力が無くなれば死に体同然。過去の栄華だけではいつまでも食べてはいけない。
国産初のジェット旅客機スペースジェット(旧MRJ)を開発中の三菱航空機(愛知県豊山町)が1日開示した2020年3月期決算は、純損益が▲5269億円の赤字(前期は23億円の黒字)だった。
同社として過去最大の赤字。納期延期が6度続くなど開発が遅れる中、これまでの開発費に伴う損失を計上した。負債が資産を上回る債務超過に陥った。
1日の官報に決算公告が掲載された。最終赤字と債務超過はともに2年ぶり。
航空需要減少や業績悪化を受け、三菱重工は5月、2021年3月期のスペースジェットの開発費を前期比半分以下の約600億円とする方針を表明した。
三菱航空機の株を三菱重工が64%所有し連結子会社。
三菱重工の決算ではその他の費用で2363億円計上し、貸借負債の引当金で1994億円計上しているが、前期も2154億円引き当てていた。引き当て目的は不知。契約負債として8354億円を流動負債に計上しているが、これは日立と揉めていた南アフリカの失敗案件だろう。
スクロール→
三菱重工決算推移
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連結/百万円
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18/3期
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19/3期
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20/3期
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会計方式
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日本方式
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IFRS基準
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IFRS基準
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売上高
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4,110,816
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4,078,344
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4,041,376
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営業利益
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126,530
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186,724
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-29,538
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経常利益
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114,462
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182,624
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-32,660
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当期利益
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70,484
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101,354
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87,123
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総資産
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5,487,652
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5,142,723
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4,985,690
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自己資本
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1,824,793
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1,430,878
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1,218,344
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資本金
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265,608
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265,608
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265,608
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有利子負債
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813,170
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977,077
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1,370,869
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自己資本率
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33.30%
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27.80%
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24.40%
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