アイコン 東北大北川尚美教授、米ぬか油から「イオン交換樹脂法」により機能性成分抽出工場稼働

Posted:[ 2020年7月28日 ]

【発表のポイント】
・東北大学の北川尚美教授の開発技術「イオン交換樹脂法」を活用した製造工場が完成した
・米ぬか由来の機能性成分スーパービタミンE、ビタミンE、パラフィンなど、サプリメントや食品・化粧品原料を製造開始する
・新たな米ぬか由来の機能性成分を利用した食品や化粧品開発に取り組む企業との連携を推進する。

【概要】
これまで、スーパービタミンEはパーム由来のものが、ビタミンEは大豆由来のものが利用されてきた。このたび、東北大学大学院工学研究科北川尚美教授が開発してきたイオン交換樹脂を用いたフロー型の反応分離システム(イオン交換樹脂法を用いて、新たに国産の米ぬか由来のスーパービタミンEとビタミンEを製品化するための製造工場を完成させた。

同システムの社会実装を目的とした大学発スタートアップ「ファイトケム・プロダクツ株式会社(本社:宮城県仙台市、代表取締役社長:加藤牧子)」は、2018年6月に設立された。2019年9月の東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社(THVP)を無限責任組合員とするTHVP-1号投資事業有限責任組合からの資金調達を経て、米ぬか由来の未利用油からスーパービタミンE(トコトリエノール)などの機能性成分を製造する新工場を完成させ、稼働を開始した。



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◆今後の展望
そのほか、米ぬか由来のパラフィンの製品化にも新たに成功している。
残る油成分は、機能性成分の回収と同時に、バイオ燃料に変換されるため、そのまま発電燃料として利用できる。
この工場の完成によって、既存産業で大量に発生するものの技術不足のために利用できなかった未利用資源を原料とし、全ての成分を高付加価値化して使い尽くす次世代型の新たな産業が青葉山に誕生することになる。
今後、北川教授は、これらの新たな米ぬか由来の機能性成分を利用した食品や化粧品開発に取り組む企業との連携を推進していくと共に、このような環境適合性と経済性を兼ね備えたマルチ生産プロセスの開発と実用化を進めて行くことで、持続可能な循環型社会の実現に貢献していくとしている。

 


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