文大統領の支持率を10ポイント以上押し下げた不動産バブル沈静策、当政策に対して国民の不満が鬱積していることを如実に表している。
文大統領の不動産政策は2017年5月就任以降、大きく4回、細かく20回も行われ、そのたびに逆に上昇してきた経緯がある。それでも不動産価格の上昇は続いた。ソウルの中位マンション価格は文政権3年で53%も上昇している。盧武鉉政権(大番頭:文在寅氏)5年間も56%の値上がりを記録しており、左巻き政権に不動産価格を抑制する能力はないようだ。それは左巻き政権の細胞こそが不動産転がしで財をなしてきた人物たちで構成されているところに起因しているようだ。

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1、文政権の政策は、これまで需給バランスを政策の基本に置かなかったこと。
朴政権では首都圏に年5万戸あまり供給されてきていた住戸(ほとんどマンション)が、文政権により再開発などの規制が強化され、半分になり供給不足に陥っている。
一方で、不動産税制や金融政策により個人の購入に規制をかけたものの、供給不足で需要があることから、不動産価格は上昇し続けた。

韓国の地方産業は構造不況に陥っており、ソウル首都圏への人口が集中しており、その人口流入による住宅不足問題が深刻化し価格上昇を招いていること。
(ソウル市は不動産価格が上昇し、京畿道へ流出して人口は減少、ソウル市を取り囲む京畿道の人口がソウルからと地方からの人口流入を増加させ、そこでも価格が上昇している)

2、法人の不動産取得規制は個人より緩い
これまでの政策がすべて個人の購入規制を念頭に置き、法人の購入には規制をかけなかったこと。
文政権は社会主義政権であり、貧富の格差の象徴たる高額不動産の所有につき、個人の転売による不労所得の排除を目的にしてきたこと。
そのため、個人が規制強化で取引量を落とす半面、法人が買い漁り、借り入れなく購入できる富裕層や、個人も法人化して取得することにより取引量がさらに多くなったことがあげられる。
特に不動産取得に対する金融機関の個人への貸付規制が強化(不動産購入価格の40%までの融資に制限など)されたが、法人は手放しだった。

3、海外からの投資を頭にまったく入れていなかったこと。
文政権が、今回の沈静11法を施行しても、外国人の不動産投資については、まったく念頭に置いていなかった。
 外国人の不動産売買については、規制が対象外にされていた。
2018年4月の南北首脳会談により、ソウルが北朝鮮開発の拠点になるとして、国内外の投資家が不動産の買占めに入った。特に多かったのが、中国資本によるものだった。
それは、中国の不動産価格が沈静化しており、投機筋の鉾先が韓国ソウルに向けられ、今日まで続いていることにある。

韓国国税庁によると、外国人が国内で購入したマンション物件は、2017年から今年5月までで2万3167物件にのぼり、取引金額は7兆6726億ウォン(約6834億円)に達していた。
外国人は、マンション物件の購入地域も
ソウル(4473件/3兆2725億ウォン=約2915億円)、
京畿道(1万93件・2兆7433億ウォン=約2248億円)、
仁川市(2674件・6254億ウォン=約557億円)
など、首都圏に集中している。
特に中国人は同期間にマンション1万3573物件を購入し、外国人全体のマンション購入件数の58.6%を占め、購入したマンションの取引金額は3兆1691億ウォン(約2823億円)に達した。
外国人による国内マンション購入が急増したのは、韓国人に比べて国内外からの資金調達が容易なためと見られている。韓国の金融機関の不動産業に対する貸出規制は韓国民に対して執行されており、外国人には適用されていない盲点がある。

総量規制なし
文政権が金融機関の不動産融資に対する総量規制(日本のバブル潰しの政策)を行わないのは、文政権の政策担当者らが実は多くの不動産所有者でもあることに関係しているようだ。

追加、
韓国のほとんどの国会議員や官僚たちが不動産転がしで儲けた高額不動産所有の富裕層。
政策担当者たちが不動産で財を蓄えてきた富裕層ではどうにもこうにもならんだろう。
与党の左巻きの国会議員たちでさえ不動産をいくつも持ち、資産は億円単位の人たちばかり。
大統領府の政策担当から与党議員が売却せよと迫られ、首都圏の選挙区の不動産を手離し、選挙区外のソウルの高額マンション保有を選択した議員もいるほど、不動産に執着している。
法を制定し政策を執行する集団である与党議員たちと政府関係者、積弊清算で現在の地位に上り詰めた高級官僚たちに問題がある。

<文政権参謀を告発>
韓国では昨年12月、経実連が大統領府の元・現職参謀76人の不動産所有実態を告発した。江南、世宗(首都移転候補地)、京畿道の建替団地などの価格急騰地域に不動産を所有する者たちの素顔(政府関係者、与党議員、高級官僚)に国民は憤った。
これを受け、大統領府のノ・ヨンミン秘書室長は、大統領府や閣僚・与党議員・高級官僚に対して6ヶ月以内の複数住宅所有の解消を勧告した。
ところが、彼らは今まで複数住宅所有を維持し、「億」にのぼる資産価値上昇の恩恵を余すところなく享受してきた。
与党民主党の複数住宅所有者は、売却せよとの圧力が強まると、ですら、これまでに売却せず、今回、実際売れない高額売却価格を設定した金照源民情首席補佐官、子どもに贈与(パク・ビョンソク国会議長、ユン・ホジュン民主党事務総長)している議員たちもいる。

韓国では、新コロナも落ち着き、経済対策に超大型の韓国版ニューディール政策を打ち出す中、文政権の悲願でもある不動産価格の安定、適正水準までの下落、しかし、現実は、いくら対策を講じても上昇し続け、今回、就任最後と見られる不動産バブル抑制策の11法を設立させた。

しかし、国民は、政府関係者、与党議員、高級官僚たちは売却しても大儲けすることから、文大統領の中核支持層だったソウル市民や30代女性層が朴元淳ソウル市長のセクハラ自殺もあり支持離れを引き起こした。(文在寅氏は、朴元淳ソウル市長(ともに民主党の重鎮/次期大統領候補の一人)のセクハラ自殺事件に対して黙秘を続けている)。30代は不動産価格の上昇に家賃も高騰し、住めなくなり30代のソウルの人口は減少し続いている。

文政権が不動産規制を強化する中、ハンギョレ出身の文大統領報道官は、就任後、ソウルのビルを購入したことがバレ辞任した。ビルは2.5億円で購入し、1億円が自己資金、残る1.5億円は銀行からの借り入れだった。ハンギョレ在任中に自由になる1億円もの大金を貯めていたことになる。口では不動産投機の抑制策を論じるも、足元の報道官が率先して投機用不動産を購入しているのが左巻き与党の実態となっていた。
そのため、不動産政策で、国民だけ虐める政策を採り続けたものの、結果、就任来、ソウル都市圏の不動産価格の高騰を自ら止まらなくしている。

今回の不動産バブル沈静化法の施行で、不動産価格が落ち着くかは、需給バランスが崩れていることから到底考えられず、国民にだけ不満を詰まらせるばかり。

その対策で打ち出したのが、今後5年間で首都圏に12万戸のマンションを供給するというもの。しかし、京畿道の建て替え以外、具体性に欠け、不動産価格をさらに上昇させると懸念まで生じている。
ソウルの再開発規制の緩和、国有地の緑地帯の一部開発認可など行わなければ、ソウルの不動産価格が近隣へ波及しているもので、近隣都市に大団地を造ったところで、ソウルの商品価値は上がるばかり、総量規制なり、(不可能に近い)不動産に対する融資金利を上げない限り、中国勢が介入している以上、下がりようがない。不動産取引に対して外資規制を施行したら、中国が怒ることだろう。中国を怒らせたくない文政権である。

7月1日時点の韓国の人口は5170万9千人、うち首都圏(ソウル+京畿道+仁川)の人口は49.98%の2584万4千人と首都圏に集中している。
不動産価格を抑えるため、首都を世宗市二移転する構想を再び浮上させている。しかし、ニューヨークとワシントンの関係のように、不動産価格の抑制期間は短期間で、さらに上昇し続けるが、最後はさらに上昇する商品価値があるか、ほかの国際都市との比較感、国際的価値があるのかにより決定する。
現行、ソウル首都圏の不動産価格を押し上げているのは、中国の不動産投機筋であるようでならない。

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