アイコン EV火災 米NHTSAも本格調査へ BMWはPHV販売停止 韓国勢バッテリーに問題浮上

Posted:[ 2020年10月15日 ]

現代自動車の電気自動車「コナEV」で相次いで火災が発生した中、米ゼネラルモーターズ(GM)、独BMWなどが生産した電気自動車とプラグインハイブリッド(PHEV)自動車でも火災の危険性が提起され販売が中断される事例が続いている。
共通して韓国企業が生産した二次電池(バッテリー)が火災原因として指摘されている。
韓国バッテリーメーカーは、電気自動車に対する消費者不信につながらないか懸念している。

米道路交通安全局(NHTSA)は、GMの電気自動車「シボレー・ボルトEV」の火災事件の通報を受け予備調査を進めている。
調査対象は2017年から2020年までに生産されたボルトEV7万7842台。NHTSAに寄せられた火災事件3件はいずれも後部座席下部で発生した火が内部に燃え移ったことがわかった。
NHTSAは、火災原因をバッテリーと特定していないが、火災発生地点が「バッテリー部位」と説明し可能性があることを示唆した。
ボルトEVに使われるバッテリーは全量「LG化学」が供給している。LG化学はこのバッテリーを韓国・忠清北道の梧倉工場と米ミシガン工場で製造している。

BMWもPHEV車両の火災危険性のため2万6700台に対する販売中断とリコールに入った。



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BMWは「バッテリー充電時に火災の危険があり、当分は充電をしないでほしい」と顧客に勧告したと明らかにした。

該当車両はSUVモデルである「Xシリーズ」から「3・5・7シリーズ」、ミニ「カントリーマン」など。
BMWは、ドイツだけで1800台ほどを回収し、すでに生産した3500台は販売しないことにした。
BMWの電気自動車とPHEV車には、「サムスンSDI」のバッテリーが主に使われている。
昨年から中国CATLが供給会社に追加されたがそれまではサムスンSDIが単独で納品してきた。
サムスンSDI関係者は「該当モデルのバッテリーセルを供給しているが、火災原因がバッテリーセルなのかは究明されていない。リコールと関連してBMWから公式に通知された内容はない」と話した。
以上、韓国経済新聞参考

今年の車両用二次電池供給量は、欧米勢がEV販売を本格化させており、瞬く間昨年1位だった中国CATLを抜いてLG化学となるのが確実視されている。
サムスンSDI、SKイノベーションを加え、韓国の二次電池の御三家。
しかし、SKイノベーションは、技術をパクッたとしてLG化学が米国と韓国で訴訟を起こしているものの、SKはどこ吹く風で米国と欧州で巨大工場を建設している。
 
現代自動車は、EV販売が世界第4位になったと大喜びしている。しかし、EV主力車のコナの火災は韓国で10台、カナダなどで2台が炎上している。走行中や駐車中に火災が生じている。
現代自動車のEV用バッテリーは「SKイノベーション」が納品している。

バッテリー戦争は「より遠く、より長く、より安定」した製品を先に開発し、量産に成功して市場に供給する「時間との戦い」となっているが、車両価格に占める電池代が高額(車両代の1/3)であるため、自動車メーカーも利益を損なうことから、電池メーカーとの合弁で開発する動きとなっている。
ただ、目先、EV普及が欧米で急速に進むとして、自動車メーカーは韓国や中国の二次電池メーカーを高額で長期契約で抱え込み、問題が発生しない限り、韓国御三家の台頭が進むと見られる。

トヨタは、石橋叩き屋さんで、自社では「より遠く、より長く、より安定」を実現する全固体電池の開発に固執している。現在はパナソニックと合弁会社を設立して共同開発中。
ただ、全固体電池は全世界の自動車メーカーや電池メーカーが開発の鎬を削っている。
トヨタ独自のEV販売は大幅に遅れている。

まだ、現行の二次電池では、衝突した際の炎上の危険性は払拭できておらず、自動車メーカーがそのリスクを抱え込むことになる。
安全性からは、日産や三菱自がEVで先行したが、カーデザインが悪く、販売力もゴーンの掛け声だけ、走行距離も短く、当時は充電インフラ問題も抱え、販売を増加することはできなかった。 
販売力の弱さは致命的、そKため傘下の二次電池開発会社をすでに中国企業に売り払い、その技術を中国へ売り渡していた。

LG化学(韓国)、CATL(中国)、パナソニック(テスラ主力/トヨタHV+PHV)、BYD(中国)、サムスンSDI(韓国)、SKイノベーション(韓国)
が、現在のEV用二次電池メーカー。

しかし、スウェーデンの二次電池ベンチャー「ノースボルト」は、すでに巨大工場を建設中、VWとも合弁で工場を建設中、もしも、車両搭載型の全固体電池でも開発した場合、まだ、EV市場は未熟のため、電池市場シェアが一変することになり、現行の二次電池製造工場は即衰退することになるリスクを抱えている。(ノースボルトには丸紅がかかわっている)

そうしたことから、中韓二次電池メーカーに価格を競わせた方が今のところ得策としている自動車メーカーも多いと見られる。
韓国勢の車両用二次電池は、自動車に搭載して、システム化した中での開発でないため、急にEVが普及し、実際に搭載して、いろいろな問題が浮上してきているようだ。
中国勢は、2017年から政府補助金支出により外資系電池メーカーをパージしてEVを普及させたことから、現在の安全性は韓国勢よりある。

EVしか持たないテスラが売れるのは、テスラも手当火災を経験して、その対策をパナソニックとしてきたことであるが、テスラは現金主義、今ではLGなどからも供給を受けている。
テスラ車は高級車として販売され、安全にそれなりのコストをかけられ、火災の件数自体は少ない。ただ、昨年、上海で駐車中のモデルS(高級車)が炎上している。電池メーカーは不明。
現在バカ売れのモデル3は廉価版、安全対策は駐車中の火災原因である過電流を遮断する「パイロヒューズ」を取り付けている。現在のところ、火災報告はなされておらず、EVや蓄電池メーカーとしてポイントを抑えているのだろう。

以上、EVは高い出力とその持続時間が常に求められ、それに対応した二次電池も次々登場しているが、安全性の技術が追いついていない。

 


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