天津市は8日、同市浜海区内の冷凍倉庫に一時保管されていたドイツから輸入した冷凍食品の包装外部から新型コロナウイルスが検出されたと発表した。検査の結果、作業員1人も感染していることが確認されたという。
中国では輸入冷凍食品やその外装から新型コロナウイルスが検出される例が相次いでいる。
山東省徳州市では7日までに、冷凍豚肉から新型コロナウイルスの遺伝子が検出された。
天津港経由で輸入され、冷凍庫で一時保管されていた商品だったため、通報を受けた天津市当局が、ウイルスに汚染された可能性がある冷凍食品、冷凍庫、輸送車、感染した可能性がある作業員や作業員と密接な接触をした人を検査した。検査の結果、作業員1人がPCR検査で陽性を示し、冷凍庫の扉1ヶ所にウイルスが付着していたことも分かった。
中国では7月ごろから、輸入冷凍食品からの新型コロナウイルスの検出が相次いでいる。7月から8月中旬にかけては、全国9ヶ所で検出されたという。
当初は感染力を持たない「ウイルス遺伝子の痕跡」(不活性化ウイルス)が検出されていたが、10月になってからは、山東省青島市で、感染力のあるウイルスが冷凍タラの外装から検出された。北京市は10月初旬の時点で、市内の冷凍食品の輸入業者に対して、新型コロナウイルス感染症が多発する国などからの商品の買い付けをやめるよう要請した。