アイコン 中国で相次ぐデフォルト 国有企業も 華晨汽車、永城煤電、成龍建設

Posted:[ 2020年11月21日 ]

中国で大手の倒産が相次いでいる。
10月31日にはドイツBMWの合弁相手の親会社である華晨汽車集団、11月20日に破産手続きに入った。BMWと乗用車、ルノーと商用車の生産を行っていたが、自社ブランドの車両が新コロナにより極端に売れなくなり、今回に事態に至った。
11月12日、国有石炭会社の永城煤電控股集団が債券の支払い不履行を起こした。同社は3週間前に起債し、10億元(1億5100万ドル/157億円)を調達したばかりだった。
13日には、橋や道路の建設を手掛ける成龍建設集団は、この日が期日の社債の利払いおよび元本返済が不能になったと発表した。

華晨汽車は、中国の遼寧省政府直属の自動車メーカーで、遼寧省国有資産監督管理委員会が80%、遼寧省社会保障基金会が20%の株を保有している。公式資料によればグループの従業員数は4万7000人、総資産は1900億元(約2兆9700億円)を超え、上場企業4社を含む160社余りの子会社・関連会社を傘下に擁している。BMWとの合弁事業は、2018年に2022年までに当時50%の出資を25%まで下げる契約をしており、鹿コロナでの自社ブランドの販売不振のなか、連結から持分での収益性低下が信用低下を招いたものと見られている。負債額はほぼ総資産額となっている。



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永城煤電控股集団は、国有企業直系であり、倒産などありえないのだが、ありえるのが中国。金融機関3行が同社を経営不振として融資せず、社債を発行させ、3行が販売して10億元を調達、金融機関に返済させたのではないかとして、同社と銀行3行に対して、当局が調査に入っている。
永煤集団は、河南省最大の国有企業である河南能源化工集団(河南能源)の傘下の石炭大手で、株式の96%を河南能源が保有している。
河南能源は、河南省国有資産監督管理委員会の直轄下にあり、グループ従業員数は18万人に上る。格付機関のムーディーズが出資する中国の核付機関が10月10日「AAA」の格付を行っていたほどの企業、それを信用して社債を購入した客が被害にあっており、信用格付自体が中国では問題視されている。

成龍建設集団は、「成龍電影芸術館」(ジャッキー・チェン映画芸術館)を有したり、武漢コロナウイルスで最初にロックダウンされた武漢市で、1週間で緊急病棟を建設する工事に携わるなどを、中国では大手の建設会社だった。

トランプ大統領が中国軍と関係した企業へは投資の禁止を命じており、米国などからの疑いのある企業への投資が大きく減少している。また格付機関自身の信用問題もあり、全般的に外資は中国企業の社債を購入しない動きとなっている。

 


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