報道によれば・・・
人の動きを止め、強力な感染拡大防止策に集中できないのは、経済への打撃が計り知れないためだといわれているが、それは純粋な政策的判断だけによるものだけではなく、政権の後ろ盾である自民党の二階俊博幹事長に対する忖度(そんたく)もあったのではないかとの見方も根強い。
首相が・・・
緊急事態宣言を決定した7日、首相官邸や国会で進む事前の手続きがテレビ中継され、日本中の耳目が集まっていた中、正月明けで人けもまばらな自民党本部9階会議室で、二階氏とその右腕である林幹雄幹事長代理ら党観光立国調査会の面々が、観光業界団体の幹部ら約30人と向き合った。宣言が解除されれば、停止中の観光支援事業「Go To トラベル」を速やかに再開すべきだとの立場で一致したというのだ。
ある日の夜・・・
首相は二階氏に頭が上がらないのではないかと受け取られた出来事もあった。首相は、二階氏や林氏が東京・銀座の高級ステーキ店で著名人ら5人と開いた忘年会に呼ばれた。政府が感染防止のため自粛を呼び掛けていた「大人数での会食」となり、世間の怒りの矛先は首相に向かった。首相は「あいさつだけするつもりだったのに引き留められた」と周辺にこぼしている。
感染状況、世論の反応、そして二階氏の意向をにらみつつ対応を判断する首相の心中を、閣僚の一人は「難しい。二階さんがいるからGoToもやめられなかった」と推し量った。