アイコン 続3 イランの韓国タンカー拿捕事件 70億ドル返せ、ワクチン代2千億円、残り5千億円

Posted:[ 2021年1月 6日 ]

凍結されているイランの韓国での預金は7千億円以上、ワクチン代に使用しても2千億円、残り5千億円の返還問題が、イランにとって、米制裁に加え新コロナ惨禍で窮地に至っている経済の建て直しに必要不可欠になってきている。

イラン政府は、トランプ米政権が2018年、イラン中央銀行を制裁リストに加えたため、この口座を通じた取り引きができなくなり、イラン政府は韓国が凍結した資金70億ドル~90億ドルの返還を要求した、凍結したままになっている。
これまでに新コロナ対応に人道目的により医療品200万ドル相当を米国の許可をえて韓国からイランへ輸出、凍結している資金から輸出代金を回収しただけとなっている。

今般、韓国が凍結している資金について、韓国政府とイラン政府は、新型コロナのワクチン購入に充てる案を協議し、韓国は米国の承認も受けたという。

しかし、あくまで、イラン政府は韓国政府が凍結しているイラン資産の全額返還を求めており、米国がイランのコロナワクチンの購入代金として韓国凍結資金の活用を認めたとしてもイランは7100万人、1人当たりワクチン代が最高3000円だとしても2000億円しかかからない(EUのワクチン購入価格は225円(2回接種の1回分)~1860円(1回接種用))。



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残り5000億円以上については、韓国は一切触れず、ワクチン購入での活用を米国から承認を受けたにもかかわらずイラン側が今になって拒否してきたとばかり報じている。

残り5000億円をどうするのか、トランプ大統領時代はダメなら、1月20日に誕生するバイデン大統領になってから、再度協議しよう、そのためには20%の濃縮ウラン製造を止めるべきだとイランに対して主張してこそ、凍結資産の解決に向け、イランを巻き込むことができるだろう。

ワクチン購入に凍結資金全額を使用するような韓国の報道はいただけない。
凍結資産70億ドルの問題を解決しない限り、拿捕したタンカーも開放されないだろう。

トランプ米政権は2018年当時、事前にイランを制裁すると告知しており、その間に韓国はイランに返金しておけばこん日の問題はなかったろう。
イラン側は韓国に対して返金要請すれば米制裁を認めることになり、要請しなかったことにもこん日まで凍結問題が生じさせ続けている。

イラン経済は原油ほか輸出が米制裁により2年半以上、大きく規制されており、経済悪化、さらに新コロナにより大きな打撃を受けており、資金的にも窮地に立たされている。
当然、韓国のイラン資産7000億円凍結とイランによる韓国タンカー拿捕事件は完全にリンクしているといえる。

オバマ政権時代の2010年、米国が核開発するイランに対し金融制裁に入り、イランはドルでの輸出入ができなくなった。韓国とイラン政府は苦肉の策として、イランが原油輸出代金を韓国の口座にプールし、ドルが動かない方法を捻出、イランは韓国からの輸入品の代金に充当する方法を編み出し、貿易を継続してきた。その後、イラン制裁はイラン核合意で解除されたものの、2018年5月になると、トランプ政権によりイラン核合意破棄、イラン中央銀行を制裁対象に加えたため、韓国にイラン中央銀行の口座を設け70億ドル以上を預けているイランの資金が凍結されてしまった経緯。

↓イランのGDP推移
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