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タマちゃん研究⑦
利益度外視戦略も限界か

 金融機関の融資姿勢は、貸付高が大きくなるに連れ、利益を計上していればいくらでも金を出すものではない。タマホームは売上高に比し利益率も重要視されてくる。当然融資については色々な面からチェックが入るようになる。

自己資本が大きければ別であるが、同社は平成10年設立の新参組、破格の勢いでここまで来たのは評価すべきものであるが、利益そこのけで売上高至上主義を採ってきた、利益は付いてくるものと信じて。しかも金融機関は100億円の売上高の財務体質と1,000億円の売上高の財務体質とは当然体質強化がはかられているかもチェックする。財務体質強化するには、税引後の利益で自己資本を強化するか、増資しかない。財務体質強化をはからず売上高と総資産だけの増加は必ず限界が生じてしまう。
玉木社長が1兆円を目指すならば、売上高に伴う利益により財務体質強化が必要と認識すべき。営業畑の経営者はどうしても納得しない者が多すぎる・・・・が。

イベント協賛が大変お好きな玉木社長、断りきれない人の良さもあろう。50億円の売上高の時にはそうしたイベント協賛も宣伝効果を期待して必要であろうが、1,500億円を超え、一方で「みのもんた」に続く「キムタク」を膨大な費用をかけ広告宣伝をしているだけに、その効果が疑われる。多分、対費用効果など頭になく筑後地方特有のドンブリ勘定と断りきれない人の良さが財務体質強化を邪魔しているのでは。
既に企業を私物化できる売上高でも社員数でもない。社会的責任ある会社となっていることも自覚が必要ですぞ。 

3社直近決算比較①
 
単位:億円
 
タマちゃん
積水ハウス
大和ハウス
売上高
1,817
8,517
11,524
営業利益
30
532
475
経常利益
33
580
283
 
 
 
 
3社直近決算比較②
 
 
 
タマちゃん
積水ハウス
大和ハウス
売上高
100%
100%
100%
営業利益率
1.6%
4.8%
4.1%
経常利益率
1.8%
5.3%
2.1%
※タマちゃん09/5期、積水ハ09/1期、大和ハ09/3期の単独決算による。

売上高が大きくなるほど、間接経費増などで営業利益率は必ず落ちてくる。しかし積水も大和も4%台を維持しており、タマちゃんの1.6%の営業利益率は改善の余地大、これではもっと大きくなったところで波・風が大きくなったら吹き飛んでしまう恐れあり。

追、
拝啓、玉木社長さま
古賀誠先生の後援会長をお務めになっていたようですが、私も古賀先生が好きですから当選されて本当に良かったですね。
 

[ 2009年9月 3日 ]
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