アイコン 企業研究/レオハウス・ナックの沿革に見るタマホームとの関係ほか

レオハウスは、15県に進出して35店舗を数える。既にタマホームと各地で激突しており、レオハウスは今後とも営業拠点数の拡大を目指すことから、両社の戦いはますますヒートアップすることになろう、質と量で。
次表は、ナックの沿革にタマホームとの関係を被せてみた。

昭和46年5月
株式会社ダスキン鶴川を、清掃用具のレンタル及び販売を目的として東京都町田市小野路町1334番地に設立。(ダスキンFCでは全国№1、関東・福岡等)
昭和52年8月
商号を㈱ナックに変更
昭和55年8月
本社を東京都新宿区西新宿1丁目25番1号新宿センタービル(現)に変更
昭和61年4月
ベンディング事業(自動販売機の設置及び缶飲料の販売)を開始
平成4年10
データベースマーケティング業務(建築コンサルティング事業)を開始
平成6年6月
㈱アキュラホームと「アキュラ・システム」(ローコスト木造注文2階建及びローコスト木造注文3階建施工ノウハウ)の総販売元となる販売受託契約を締結
平成9年1月
東京証券取引所市場第二部へ株式を上場
平成106
タマホーム株式会社設立
平成1012
㈱スズケン工業と「スーパーメディカルビルドシステム」(医療施設建築支援ソフト)の総販売元となる販売受託契約を締結
平成11年4月
連結子会社 株式会社ダイコー(屋号ダスキン博多)の株式取得。その後ダスキンFCの買収推進
平成11年9月
東京証券取引所市場第一部へ指定替え
平成13年9月
㈱エルハウスと「アドエキスパートシステム」(販売促進支援ソフト)の独占出版権・販売権に関する業務提携契約を締結
平成1312
ボトルウォーター事業に進出(アクアクララとのFC契約)
平成14年2月
連結子会社タマホーム九州設立(ナック80:タマホーム20・・・その後100%子会社に)(後のタマキューホーム㈱に社名変更) 住宅建築事業に進出
平成14年4月
大賀建設㈱と「グランピア・システム」(木造注文住宅のローコスト施工ノウハウ)の宣伝・販売を目的に技術等提携契約を締結、アキュラホームと決別
平成17年2月
ボトルウォーター事業 「クリスタルクララ」のチェーン本部設立(アクアクララ破綻のため)
平成1810
現連結子会社株式会社さくらホーム設立 独自ブランド販売開始へ
平成193
㈱さくらホームを㈱レオハウスに社名変更
平成194
タマホームからFC契約解除の仮処分申請受ける
平成198
タマホームと平成203月末を持ってFC契約解除で和解
平成20年4月
連結子会社タマキューホーム㈱と㈱レオハウスを合併(存続会社㈱レオハウス)
備考
西山会長(オーナー)、㈱キャピタルプロダクション設立、所属タレント桜組忍者、
経団連理事

 
ナックは平成6年6月アキュラホームのアキュラ・システムの総販売代理店となる。全国の約3000社と契約する(契約料1社500万円)。
平成10年6月設立されたタマホーム㈱もその1社となった。
平成14年2月タマホームの売上高伸張に伴いナックは、子会社となるタマホームのFC会社タマホーム九州を設立。北九州・南九州・四国を専属エリアに販売展開する。
ナックは平成14年4月アキュラホームシステムの総販売代理店を辞め、グランピア・システムを立ち上げ、ナックの建築コンサル部門でシステム販売するとともに、タマホームに導入した。
タマホームが日の出の勢いで全国展開する中、ナックは限られたエリアでは限界を覚え、平成18年10月独自ブランドで展開する㈱さくらホーム(後社名変更してレオハウス)を設立。一方でタマキューホームでは、タマホームのFCとして販売した。
平成19年4月タマホームは、ナックに対して、ナックの子会社さくらホームが、タマホームの仕様などそっくりの自社ブランドさくらハウスを立ち上げ展開したため、商標権侵害差止め等仮処分申請を出した。結果、平成19年8月、平成20年3月末でタマホームのFC契約を解除することで和解した。
※ナックは、FCエリアではタマキューホームで、それ以外の新天地ではさくらハウスで展開しようとしていたが、タマホーム側が相談もなくそうしたナックの行儀の悪い動きに対してクレームを出し、FC契約解除に動いたものである。
平成20年4月ナックは子会社のレオハウスとタマキューホームを合併させ㈱レオハウスに統合した。
既にタマホームとレオハウスは、旧タマキューホームの販売エリアの四国・北九州市・南九州のほか、福岡東や仙台・山梨富士・長野等多数の店舗エリアで激突している。
相乗効果で住宅市場そのものが刺激されたら喜ばしいが・・・。
 

 
県名
レオハウス営業店舗名 2010/3/5
1
宮城県
名取
仙台東
大崎
2
福島県
福島
郡山
いわき
 
3
東京都
東京本社
 
 
 
4
静岡県
静岡
浜松
掛川
富士
5
長野県
長野
松本
 
 
6
富山県
富山
 
 
 
7
石川県
金沢
 
 
 
8
福井県
福井
 
 
 
9
徳島県
徳島
徳島南
 
 
10
香川県
高松
丸亀
 
 
11
愛媛県
松山
松山中央
西条
大洲
12
高知県
高知
 
 
 
13
福岡県
小倉
八幡
福岡東
 
14
佐賀県
佐賀
 
 
 
15
宮崎県
宮崎
宮崎東
日向
都城
16
鹿児島県
鹿児島
鹿屋
姶良
 
 
←色は、旧タマキューホーム販売エリア
 
 
 
全国35店舗
 
 
 
 

      無着色店舗は、新たに進出した店舗。
 
 
<ナックの住宅事業(レオハウス)の業績推移>(連結)
住宅事業/百万円
17/3
18/3
19/3
20/3
21/3
売上高
9,570
16,288
21,128
22,706
26,229
営業利益
-110
389
821
-1,317
-661
 
タマキューホーム時代
レオハウス
 
18/3期から利益が出て着始めたのにFCを蹴って、レオハウスを立ち上げ、店舗展開の投資費用で再度営業利益が赤に陥っている。
なお、21年3月期のナックの連結決算状況は、
売上高466億円、営業利益13億円、経常利益14億円、純利益1億73百万円であった(自己資本76億円、同率42.2%あり)。
 
<タマホームの21年6月期>(あくまで単体)
売上高1,817億円、営業利益30億円、経常利益33億円 純利益9億円
 
<ナックの蛇足・クリクラ>
ナックは、元、宅配水のアクアクララの代理店で全国№1の実績を有していた。しかしアクアクララに設立から関与した三井物産の高橋何某が、アクアクララの粉飾を誘導し2004年11月負債総額122億円で破綻(設立は2000年3月)、ナックはアクアクララの事業を引き継ぐことを試みたが、最大の債権者で株主であった三井物産(逆浸透幕の輸入)が、カマタ(=レモンガス)に譲渡させた経緯があり、怒ったナックは、独自にクリスタルクララを立ち上げた。当時のアクアクララとFC契約していた会社の約半分がクリスタルクララグループに転籍した。なお、クリスタルクララのブランド名は現在クリクラに変更している。
福岡県では、作州商事やエルゼ(クリーニング・マット)などの子会社も、アクアクララの破綻後クリクラに転じている。
[ 2010年3月 8日 ]
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