アイコン 百貨店を駆逐するファストファッション各社

ファストファッション最先端の流行をいち早く取り入れ,それを安く提供する衣料販売チェーンの業態。また,そのようなファッション。SPA(製造小売り)であることが多い。
ファストファッションについて、以上のような意味が辞書に掲載されている。
 

ファストファッションの国内大手は、何といっても「ユニクロ」である。世界へ展開しているがその勢いは続いている。また、世界の大手3社は「GAP」「ZARA」「H&M」である。「H&M」が2008年9月銀座中央通りに進出してから、ファストファッションという言葉が登場してきたが、今では世界の多くのファストファッション企業が日本に進出してきている。これらの会社に共通しているのは、安い・デザイン(流行・おしゃれ)・品質・豊富な種類・気軽さなどの言葉が当てはまりそうである。こうした企業によってはレディスばかりではなく、メンズ、子ども、赤ちゃんの服まであり、対象年齢も30代くらいまでをターゲットとしている。
 日本のファッションシーンは、銀座にブランドが進出し、H&M・ユニクロも進出して拠点化しているが、世界に東京ファッションとして知られる渋谷・原宿が最大の拠点であることに変わりはない。ファストファッション店舗も渋谷・原宿に拠点を構え、勢いのあるH&MやFOREVER 21・TOPSHOPが全国へ展開する動きも見せている。こうしたファストファッションの台頭が百貨店の没落を招いているといっても過言ではない。 

<ユニクロ>
国内770店舗、海外92店舗、09年8月期の売上高は、国内5090億円、海外377億円、FC20店舗を入れた売上高合計は5795億円。2010年2月中間期もヒートテックが大当たりして5000万枚を売上、絶好調である。
同社製品に対するイメージは、安い・定番・シンプルなどが上げられ、他のファストファッションメーカーのように、デザイン・流行などのイメージは少ない。

<H&M>ヘネス&モーリッツ
スウェーデンの企業であるが、銀座中央通りにオープンさせた時には、4000人が並んだとされ、一躍海外のファストファッションメーカーが注目され出した。ファッション性のある衣料品を中心としており、Stella McCartney やKarl Lagerfieldなどの有名デザイナーも起用している。国内ではどこに出店してもオープン時長蛇の列が出来ているが、福岡でもキャナルシティに期間限定出店でも長蛇の列が出来た。同社はSPAとして一番成長し続けている企業である。国内9店舗(近日オープン含)、世界35ヶ国に約2000店を出店、売上高は08年期1兆3710億円。

<ZARA>インデェックス

ファストファッションとして日本進出はH&Mよりかなり古く1997年に1号店を渋谷にオープンさせている。スペイン本社があるが、元々スペインはトルコと並び西欧ファッションの製造国であり、その特色を活かした展開となっている。日本進出当時はビギと合弁での展開であったが、現在は完全子会社としている。流行を追っていることから、開発力は強力で年間1万~万点。開発期間が最短で1週間、新商品が2週間ごとに世界の店舗に72時間以内に届けられている。ベーシックデザイン物は中国生産、ファッション性の高いものは自社工場生産となっている。国内に50店舗、世界73ヶ国に1560店舗、売上高は08年期1兆5322億円

<GAP>
アメリカを本拠とするアメリカンカジュアル。商品構成は男性・女性・子供用まで揃えている。世界に3100店舗を構える世界№1の衣料品小売業者。国内では1995年に数寄屋橋阪急内に出店している古参。
「GAP」のほか「バナナ・リパブリック」「オールド・ネイビー」のブランド名でも展開している。国内ではイオンモールなどに106店舗。売上高は08年期1兆7402億円。

<FOREVER 21>
 1984年LAで韓国系アメリカ人が作った会社、2009年に原宿に進出した。世界10ヶ国に460店舗展開している。日本進出では、音楽・ブックとかとコラボ進出をはかり話題となった。イメージ的には安い・若いとなっており、若者向けファッションが主流。韓国は過去世界の繊維等の製造基地となっていたが、今では中国とのパイプ役を果たしており、そうした強さにより安価な価格で商品提供している。売上高は1200億円程度。

<TOPSHOP>
ハイストリートファッションのイギリスのファストファッションメーカー。ヤングレディース&メンズストリートファッション。日本には2009年にラフォーレ原宿に進出、店舗面積は500㎡となっている。今秋ミラザ新宿にもオープン予定。レディスブランドは「TOPSHOP」、メンズは「TOPMAN」での展開となっている。世界20ヶ国に進出しているが、日本ではこれからである。

<ネクスト>
 日本ではゼビオが1996年業務提携して展開、全国に22店舗を有している。世界に350店以上を展開しているが、日本では進出古参ながら合弁のためか目立たず、商品はシンプルさが受けている。商品の方向性はカジュアルから職場での装いで、トレンドにあまり左右されないものとなっている。08年期の売上高は6801億円

<Benetton>
ベネトンは、GAPとともにSPAの先駆者であるが、FC展開で失敗、再構築中である。
ほか省略
 

[ 2010年4月12日 ]
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