アイコン 高輝度化LED素子開発 酸化ガリウム基板を使用 タムラ製作所と光波

両社は、現在のLEDについて、GaN系のLEDはサファイア基板を用いていますが、絶縁性のため片面に電極を形成しなければならないため、流せる電流に限界があります。 
一方、Ga2O3は紫外光から可視光まで透明性が高く、しかも高い導電性を有する酸化物半導体の仲間であり、基板の表と裏に電極を配置でき、大電流動作を実現する基板として期待されています。

同様な基板としてGaN基板がありますが、Ga2O3は簡便な融液成長が可能であり、高品質なバルク単結晶が安価に得られることからGaN基板と比較して、コスト面で有望であるとされています。
今回、基板の面方位を新しくすることによってGa2O3の弱点とされる割れやすい性質を克服するとともに、基板とGaN系エピタキシャル層とを繋ぐバッファ層の抵抗を大幅に低減することに成功しました。合わせてGa2O3基板に対する低抵抗のn型オーミック電極の技術も確立しました。 

これらの成果により、従来のサファイア基板を使用した素子と比較して10倍以上の単位面積当たりの電流を流すことが出来るLEDを実現しました。
ヘッドライトやプロジェクタ用等に適した高輝度な光源であるとともに、低コスト化が可能であるという特長を有するためLED照明の更なる普及への貢献や多様なアプリケーションへの展開も可能と考えます。
今後は2012年度の本格的な事業化に向けて、更に緊密な共同開発を行い、更なるスピードアップを図る所存です。
 

[ 2011年3月26日 ]
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