アイコン JR博多シティ/22日2,000万人突破

JR九州新幹線の開通に合わせて改築された新博多駅の商業施設「JR博多シティ」は、九州初となる博多阪急・東急ハンズ及びアミュプラザなどで構成され3月3日オープン。
来店客数は予想を大幅に上回り、6月22日2000万人を突破した。1000万人を突破したのは4月17日、連休の5月4日には最高の34万3千人が詰め掛けた。

九州新幹線の混み具合は、東日本震災及び原発事故により市民の心理が旅行気分になれず、またJR九州側も大幅にCMや催事を取りやめたため、乗車客(博多―熊本間)は計画を大幅に未達。しかし、熊本―鹿児島間は計画を超過した利用状況となっている。

JR九州にとっては、九州新幹線での博多シティへの来客増が相乗効果の点からも望まれるが、まだ、九州の南から新幹線でやってくる客は計画通りにはいっていないようである。
 それでもJR博多シティの客が計画を大幅に上回っているのには、2つの点が考えられる。1つ目は、福岡都市圏(総人口240万人)の買い物客が、新し物好きの博多人でもあり、
福岡市の商業施設の集積地である天神地区から、博多シティへの買物客の流れが変ったことにある。その煽りを受け、中間に位置するキャナルシティが一番影響を受けている。
2つ目は、北九州どころか山口・広島からの買物客が押し寄せていることにある。やはり、来店客が多いことから、いろいろマスコミに取り上げられており、新幹線で遊び兼買物にやってきている。マスコミに取り上げられる阪急や東急ハンズの効果も見逃せないと思われる。

今後については、九州の南からの買物客が増加予想、高速料金も高くなったことから、新幹線利用客が増加するものと思われる。九州初の多くの店舗や総合的な内容も幅が広く、傍にはヨドバシカメラもあり、暫くはJRシティ人気が続くものと思われる。

秋には、キャナルシティにファーストファッションのH&Mなどがオープン、来春には天神西通りにフォーエバー21がオープンすることから、都市圏の若い買物客の流れは少しづつ変わってこようが、地方客は博多駅経由となり、大きく流れを変えたJR博多シティの優位性に変化はないと思われる。

これほどまでの人気を生じたのは、JR九州の企画部門の力と思われる。とにかくお祭り騒ぎを事前から大きく演出、マスコミにも開業前から取材させ、福岡のテレビ5局が競って特集番組で取り上げた効果は計り知れない。また、沿道住民参加型の新幹線開通など、お祭り騒ぎを事前から演出したその企画力に、結果、予想を上回る来店客となっていると思われる。
しかし、博多駅の既存の商店街は一概に喜んではいない。JR博多シティの建物への1極集中であり、博多駅の既存の商店街のファッション店などに影響が出ており、また、阪急百貨店の地下街などでお土産なども購入していることから、駅特有の土産やさんも多くの客がJR博多シティに来ている割には、売上増には全く結びついていないといわれている。

 福岡市には、昨春パルコが天神のど真ん中に初進出、今でも客を確実に掴んでおり、JR博多シティの影響は、キャナルシティや天神地区の岩田屋・三越・大丸の百貨店が一番受けているものと思われる。

JR博多シティの月別来客者数
 3月:726万人
 4月:503万人
 5月:487万人
 6月:284万人(22日まで)
 これまでのお祭り騒ぎから、少しずつ客数は落ち着いてきている。

 

[ 2011年6月23日 ]
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