石木ダムで公共事業評価委 59億円返却イヤだから作ろう セレモニーは辞めよ
公共事業が適正かどうかを検証する県の委員会は川棚町に計画されている石木ダムの建設について「ダム建設はもっとも優れた事業ではないものの、ほかによい案がない」として事業を継続すべきとする結論を出した。長崎県と佐世保市が川棚町に建設を計画している石木ダムをめぐっては、これまで、県は洪水や水不足の問題からダムを建設することがもっとも優れているという考えを示していた。
6日長崎市で開かれた公共事業として適正かどうかを検証する県の委員会には大学の教授や弁護士など6人の委員が出席。県からは、石木ダムの建設事業を中止した場合には用地買収などの費用59億円を返さなければならないことや建設予定地の地権者のうち、80%が事業に賛成していることなどを説明した。
これに対して委員からは「反対もあるなかでダムの建設が実現できるのか」といった意見や「現在の計画がもっとも優れているとするには議論が足りない」といった懸念が表明された。
しかし、最終的にはもっとも優れた事業とはいえないものの、「今のところほかによい案がないとして事業を継続すべきだ」とする結論を出した。
単なるセレモニー、最初から結論ありきの御用学識経験者を集め、国に対して開催したという証文を作ったまでのこと。
佐世保市の水不足は、人口減から考えられないが、万一のためには、土木工事業者や管工事業者が、現在仕事が少なくなり困っており、水道管の膨大な水漏れ対策工事を本格的に実施することが最善である。
石木ダム計画の1981年に作成された佐世保市の水需要予測とその杜撰さを証明するグラフ(作成は当時の長崎新聞社・・・こうした論説が書けるすばらしい人が2000年頃までいた)
佐世保市の人口推移
1958年8月:佐世保市人口26万5千人
1981年 :佐世保市人口25万1,230人
2005年4月、吉井町(6,151人)と世知原町(4,243人)併合
2006年3月、小佐々町(6,982人)と宇久町(3,239人)併合
2010年3月、江迎町(5,786人)と鹿町町(5,031人)併合
併合人口計:31,432人(併合された各町は別途水瓶を持っている)
2011年5月の佐世保市の推定人口:26万0,123人
以前からの佐世保市人口は、1958年に比し、3万人減少。
1981年からしても2万人減少している。
ダム有りきの利県長崎、建設費用も当初計画160億円が2003年には297億円に膨れ上がり、今日では2003年に比し鋼材やセメントが値上がりしており、297億円も大きく上回るものと思われる。
開発ありきの利県長崎県の行政を、住民の生活第一の県に再生再建しなければならない。人が住み良ければ、人は集まる。財政も良くなる。そんな金があったら、住みよい街づくりに投資すべきである。選挙対策で土建業者に公共事業名目で金をばら撒く時代は既に終わっている。国民・長崎県民は、国が借金で破綻していることを現実として受け止めるべきである。
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