アイコン 長崎市民病院の落札に新たな疑惑浮上か?(3)

<医師の確保は大丈夫か、医師不足が顕在化する県内の公立病院>
新長崎市立病院「長崎市に高機能病院を」との提案が、2008年4月、長崎大の医学部長から要望書として、長崎県と長崎市に提出された。背景には、2004年度の新臨床研修医制度導入以降、医学部卒業生が大都市に流出するようになったことにある。
その結果、長崎県の医師不足が深刻化、それが公立病院運営を行き詰まらせる原因となった。
その解決のために、長崎大学の医学部長が「地元に研修の場として魅力のある『高機能病院』の建設が不可欠である」という提案を長崎県と長崎市に対して行った。
長崎県は、東部は島原から中央の長崎、北部の佐世保、離党の五島・壱岐・対馬と非常に広域に点在する公立病院があり、医師不足が顕在化している。その解消のための提案であった。(長崎市は政令指定都市ではないため、長崎県の所管となる)

長崎大学医学部長から具体的に提案された内容は、ともに老朽化している長崎市立病院と日赤長崎原爆病院を統合した新病院建設であった。
医師を送り出す側の長崎大学からの要請受け、長崎県や長崎市は検討に入った。その結果、長崎県側から長崎市に対し、建設費用の資金面も含めた統合病院案が提案された。しかし、長崎市側は、既に現在地での改築が市議会でも決定済みとして、当案をあっさり断った。
長崎市民病院は、こうした長崎大の働きかけを無視した建設ありきの建設となっており、今後、長崎大学が医師の派遣につき、支障が出てくることも考えられる。
また、老朽化している日赤長崎原爆病院も長崎駅裏の区画整理事業地の浦上川沿いに建設計画が水面下で浮上している話もあり、長崎市以外の公立病院の医師不足は更に深刻なものとなることが予想される。
 

[ 2011年8月29日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
スポンサードリンク

※Google・Yahoo japan!・Twitter・ライブドア・はてな・OpenID でログインできます。

コメントする

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   
Google サイト内検索