福岡経済界の重鎮組織である「七社会」に、ライバル視される福岡銀行も西日本シティ銀行も入っているが、北九州経済界とは水と油の関係。
北九州市の直ぐ隣りの下関市に本店を構える山口銀行は、これまで北九州市に進出したくとも他県ということで、国の規制下、なかなか出店もできなかった。しかし、金融自由化により、そうしたタガもなくなり、山口銀行は支店拡充ではなく、地元密着型の新銀行「北九州銀行」を設立するという驚愕の作戦を敢行させた。

対する福岡銀行は、仲の良い福岡ひびき信金が、銀行に昇格すればシメシメとの思いであろうが、同信金は多くの信金の寄り合い所帯、足の引っ張り合いの噂も絶えず、福岡銀行の意のままには動かない。

西日本シティ銀行は、新銀行設立などの野心はなく、西日本銀行と福岡シティ銀行時代のなごりで、北九州市では一番営業店舗を持っていることから、防戦となろう。

北九州銀行は、地元銀行として、早く実績作りを行い、設立を歓迎している北九州財界をバックに、北九州市の公金取り扱いを早期に目指すことになろう。