アイコン (株)越屋の破綻について

破綻企業 :(株)越屋
本店所在地:石川県金沢市鞍月5-150
  営業所:富山営業所、福井営業所
代 表  :川野正裕
設 立  :昭和26年10月
 創 業 :昭和23年8月宮崎弘氏が「越屋医科器械店」創業
資本金  :2,500万円
 株 主 :川野正裕、宮崎(時・)、中田(以上変更の可能性あり)
 役 員 :代表除く役員:端、(非常勤)中田、(監)得永(以上変更の可能性あり)
業 種  :精髄など骨治療用機材などの自社製品や病院用医療機器・器材全般の卸販売
従業員  :15名(現在)、3年前は40名以上いた。
売上高  :(平成22年9月期)約28億66百万円。
販売先  :金沢大学(医学部・工学部)、金沢医科大学、富山大学、金沢工業大学 、金沢美術工芸大学、石川県工業試験場、繊維リソース石川、富山工業技術センター、福井工業技術センター、(財)石川県産業創出支援機構、(株)エニアス、(株)半田、各研究機関など(以上、過去取引していた会社であり、現在の取引は不明)
仕入先  :アルケア(株)、スミスメディカル・ジャパン(株)、(株)イソメディカルシステムズ、ビー・ブラウンエースクラップ(株)、(株)健光社、小林製薬(株)小林メディカル、シンセス(株)、JMM(株)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(株)、ジンマー(株)、スミス&ネフュー、瑞穂医科工業(株)、ペンタックス(株)、ミナト医科学(株)、(株)高研、村中医療器(株、)三菱ウェルファーマ(株)、長野八光商事(株)、日立メディコ(株)など(以上、過去取引していた会社であり、現在の取引は不明)
取引銀行 :北国(小立野)、金沢信金(本店)、北陸(小立野)、みずほ(金沢)

破綻状況 :9月9日事業停止、自己破産申請の準備中。
事後処理の代理人:粟田真人弁護士(金沢市尾張町1-9-11 尾張町レジデンス204、尾張町法律事務所、電話076-264-0093)。
負債額  :約14億円。

<破綻経過ほか>
同社は昭和23年8月に宮崎弘氏により越屋医科器械店として創業され、昭和26年10月に法人化された医療機器・器材の製造卸販売業者。
北陸3県を主地盤に大学や病院・研究施設向けに医療機器・器材の製造及び病院施設器材の卸販売を営み、平成9年には約36億円の売上高を計上していた。
しかし、健康保険点数見直しによる医療機関の節約ムードの高まりや営業エリアへの同業者の参入により、販売競争が一段と激化していった。
そうした中の平成17年4月に発生した創業家と役員間の内紛の結果、創業家の前代表が退任、現代表が創業家から株式の過半数を譲り受け代表になった。
創業家は、会社を同社から分離した形を取り、新たに同業の「越屋メディカルケア(株)」(資本金2000万円、代表:宮﨑温、社長:宮﨑典子)を設立した。
こうした問題の発生により同社の平成18年9月期の売上高は21億円台まで落ち込み、前代表への退職金などの支払により、赤字を抱えるに至った。平成19年期も赤字が続いた。
こうした事態に営業強化のため、関西営業所、千葉営業所、長野営業所、新潟営業所、千葉営業所などを開設して業容拡大を図った。
その結果、平成21年期は売上高が約30億円台まで回復、しかし営業経費が増加し利益率は厳しいものとなっていた。平成22年9月期には、前期比▲5%減の約28億66百万円の売上高となったものの、見直し等から利益率も改善された。

ところが、そうしたなか今8月再度内紛が発生、営業担当取締役が社員の大半を引き連れ会社退任、現代表の川野社長は、元々事務方であったため、営業に関しどうすることもできず事業を停止を選択、同社は破綻した。

元々、創業家との内紛分裂も営業関係役員により勃発したもの。その役員が代表になればよかったものの、退任させられたのか、銭がなかったのか、創業家からの株引取りの関係から川野社長が誕生したものと思われる。
営業は、会社の景気が良ければ威張り、景気が悪化すれば、責任を景気や他部門などに転嫁する習性があり、事務方出身の川野社長とは、いろいろな問題が生じていたものと推量される。
しかし、同社は営業中心の会社であり、その営業の責任者の役員が大半の社員を引きつれ辞めるとはいかなる理由があろうと許されるものではない。
しかも銀行への迷惑はどうでもよいが、同社をこれまで支えてきた納品業者に多大なる迷惑を掛けることが大問題である。
そうした役員や社員が、ユートピアを夢見て第3者の会社に入ったり、会社を作ったりしても、また内紛が生じよう。1度あることは2度あり3度あることが必然である。
 

[ 2011年9月13日 ]
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