アイコン 茶のしずく石鹸アレルギー 471人発症 66人救急搬送 悠香

15日までに厚労省がまとめた「茶のしずく石鹸アレルギー」の発症者は、471人、うち66人については救急搬送や入院が必要であった。
 小麦の成分が含まれた「茶のしずく石鹸」の使用者に、アレルギー症状が多発している問題。販売元の悠香(福岡県)などが取り扱っており、昨年12月の販売分の製品までアレルギー原因物質とされる小麦の加水分解成分を含んでいた。同社は5月に自主回収を開始。10月17日までにアレルギー症状の情報が寄せられた人について厚労省に報告していた。

悠香は昨年4月、成分を変更した「茶のしずく石鹸」を販売したが、その中に小麦の加水分解成分を含んでいたため、これまで小麦に対してアレルギーなど無縁であった茶のしずく石鹸の利用者たちが、小麦製品にアレルギー反応を示すようになった。中には強い拒絶反応を示し、重篤となる人も多数に上っている。

同社は現在も回収を進め、販売戸数4,600万個に対して150万個を回収している。しかし、昨年8月頃には、成分変更製品がそうしたアレルギー問題を内包していることに気付き(客から通知)、12月から小麦の加水分解成分を含まない製品に切り変えている。残念ながらその時点で本格回収に着手しなかった。
悠香は、5月になってやっと本格回収を行ったが、日々使用される高級化粧石鹸であり、皮膚から徐々にアレルギー成分が吸収され続けた結果、発症するまでにその成分が蓄積されてしまった。12月に回収に入っていたら、これほどまでに被害も広がらなかったと思われてしかたない。

企業の論理からすれば、12月にそうした問題が発覚していたものの、大したことはないと踏み、売り続け得た利益もまた膨大なものとなっていよう。
その利益で対象者を金銭的に救済すれば、それまでに得ていた利益は損なわれない。イチカバチかの勝負。昨年12月に厚労省に報告してリコールを宣言しても、本年5月にそうしても会社に与えるダメージは同じと考えることもできる。
やはり、これでは、消費者を対象とした製品を販売している以上、あまりにリスクが大き過ぎ考えられない。が・・・・。

アレルギー物質、被害者拡大は経営者の油断の連鎖から来ているものと思われる。会社経営、特に消費者を対象とする製品に油断は絶対許されない。これまでどれほどの企業が事故を起こし、破綻していったことか。

同社はこれまでに腐るほど利益を出しており、ケチることなく、万全な製品作りにそうした利益を投下すべきであった。急成長した会社であっても、消費者を相手にする以上、業暦に関係なく、同社の研究所拡充や外部の大学や研究所など機関との連携が必要であったと思われる。
 

[ 2011年11月16日 ]
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