アイコン 3月の九州各県の住宅着工件数状況 長崎大幅増 福岡はマイナス 

3月における住宅着工戸数、非居住用建築物着工面積が公表された。
九州の住宅着工戸数は、前年同月比は10.0%のプラスとなった。着工は前月よりも3.2%増加している。4ヶ月連続しての増加。
非居住用建築物着工面積の前年同月比69.0%プラスとなった。非居住用建築物着工面積の実数も前月より増加している。

県別には、福岡県が前年同月比3ヶ月連続してマイナスと元気がない。大分県も昨年9月から12月までの4ヶ月間前年月比割れとなったものの、1月、 2月と2桁増となっていたが、3月はまたマイナスに転じた。佐賀県・長崎県・熊本県・鹿児島県が2桁増、宮崎県が1桁増となった。

<福岡県>

 九州の最大市場である福岡県は、昨年5月から12月まで8ヶ月間プラスであったが、その反動からか1月からマイナスに転じている。原因としては、昨年9月から、同時多発的に分譲マンションがあちこちで着工され、前年比大幅に伸びたことから、その反動が来ているものと思われる。
 それでも3月の分譲マンションはプラスであり、最大の落ち込みは注文住宅及び分譲戸建がそれぞれ-12.7%減、-14.8%減の2桁マイナスに転じている点にある。

<佐賀県>
 佐賀県は、昨年10月から6ヶ月連続で前年同月比プラスとなり、特に3月は34.3%増と大幅に増加している。その主因は賃貸マンション・賃貸アパート・借家の賃貸物が57.5%増と大幅に増加したことによる。

<長崎県>
 長崎県は1月から3ヶ月続けて2桁増となっている。特に3月は65.0%増の627戸と九州でトップの増加率を記録している。しかも分譲マンションの着工はなく、賃貸物が128.2%増の397戸と倍以上増加していることに起因している。
<熊本県>
 熊本県は、4月政令指定都市になり、また新幹線効果も出ており、今後住宅着工件数は増加すると思われるが、3月は前年同月比32.6%の大幅増の965戸となった。要因としては、昨年が悪すぎた面もあるが、分譲マンションが昨年2月~5月まで0行進であり、今年3月142戸が着工に入ったことにある。

<大分県>
 大分県は、駅の大再開発が行われているものの、郊外型の大型商業施設が郊外にあり、住宅団地もそうしたところに開発され、住宅に関しては一進一退の動きとなっている。大手の工場閉鎖など産業県大分の経済を反映しているかもしれないが、3月は前年同月比-14.6%減の309戸となっている。

<宮崎県>
 宮崎県は、3月まで5ヶ月連続してプラスとなった。ただ、3月は1.0%増と1月・2月の2桁増から反落している。東国原効果もなくなり、口蹄疫の問題も癒え、正念場を迎えている。

<鹿児島県>
 鹿児島県は、新幹線効果を一番受けている。しかし、住宅着工数は、大手家電メーカー等の工場撤退など経済状況は厳しく、一進一退となっている。1月・2月はマイナスであつたが、3月は20.4%増751戸となっている。

<沖縄県>
 沖縄県は、中国からの観光客が大勢押しかけており、経済の下支えなっている。IT企業の進出も目立ってきており、那覇に近いところでの基地返還もスケジュール化されており、今後も期待できる経済となっている。ただ、住宅着工件数は一頃より落ち着き、一進一退の様相。2月はマイナスだったものの3月は17.7%増の730戸となっている。
 

福岡の分譲マンション月別推移
2011.1
437
52.8
2
569
498.9
3
413
-54.0
4
271
-35.2
5
446
619.4
6
302
23.8
7
428
43.6
8
302
23.8
9
661
831.0
10
807
112.4
11
557
90.1
12
515
425.5
2012.1
459
5.0
2
344
-39.5
3
438
6.1
 
 
 
 
2012年3月
福岡
2,867
-2.9
佐賀
360
34.3
長崎
627
65.0
熊本
965
32.6
大分
309
-14.6
宮崎
386
1.0
鹿児島
751
20.4
小計
6,265
10.0
沖縄
730
17.7
 
[ 2012年5月 1日 ]
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