アイコン 西日本鉄道=西鉄(福岡市)/3月決算 今期は利益増へ

同社の主事業である運輸事業は、鉄道とバス(路線+貸切+タクシー)事業であるが、既にその売上高比率は26.6%しかない。
乗合バス事業では、新博多駅ビル開業に伴う輸送人員の増加があった一方、貸切バス事業の規模縮小や鉄道事業・タクシー事業での減収等により、営業収益は 843億18百万円(前期比0.4%減)。営業利益は、減価償却費の減少等により36億72百万円(前期比19.0%増)となっている。
なお、旅客人員は鉄道事業で前期比 0.8%減、バス事業(乗合)で同0.1%増であった。

物流事業は国内物流と国際物流であるが、同社は航空、海運等の国際物流に注力している。売上高も国際物流事業は前期比3.8%増加の694億96百万円となっており、西鉄運輸のトラックが走っている国内物流部門の売上高は108億67百万円(前期比14.2%増)と国際物流部門の売上高が圧倒している。

不動産賃貸事業は、下記に示すとおりであるが、新規取得物件の稼働による増収があったほか、不動産分譲事業で、マンション販売戸数が増加したことやシニアマンション「サンカルナ二日市」が開業したこと等により、営業収益は520億29百万円(前期比2.9%増)、営業利益は前期比大幅増の27.7%増で93億71百万円(前期比27.7%増)となっている。

流通事業は、主に西鉄ストアーの売上高が占めている。佐賀の㈱あんくるふじやを子会社化したが、当期の増収効果の対象は4ヶ月間であった。一方、㈱西鉄ストアでの前期における決算期変更の影響(前期売上対象13ヶ月)や競合店の影響等により、営業収益は742億65百万円(前期比3.2%減)、営業利益は7億4百万円(前期比▲12.2%減)となっている。西鉄ストアーにつき、前期が13ヶ月分が計上されていることから、当期の売上高の落ち込みは実質ないものと思われる。

レジャー・サービス業は、ホテル事業で、「ソラリア西鉄ホテル銀座」や「西鉄リゾートイン那覇」等の開業や、その他サービス事業(空港ハンドリング業務他)での増収等により、営業収益は354億63百万円(前期比2.1%増)となっている。営業利益は、当期前半においてホテル事業での震災の影響があったが、旅行事業等での業績の回復等により1億13百万円(前期▲1億55百万円の赤字)となった。

西鉄の2012年3月期の売上高構成
部門/ 連結/百万円
売上高
構成比
運輸業
84,318
26.6%
不動産業
52,029
16.4%
流通業
74,265
23.4%
物流業
70,919
22.4%
レジャー・サービス業
35,463
11.2%
小計
316,996
 
・合計数値は、その他売上と調整額を考慮しておらず、決算書の売上高合計とは異なる。
 
西鉄の不動産事業の売上高の前期比較
 連結/百万円
前期
当期
増加率
不動産分譲事業
16,782
18,020
7.4%
不動産賃貸事業
26,385
26,680
1.1%
その他不動産事業
9,528
9,596
0.7%
調整消去
-2,137
-2,267
 
50,559
52,029
2.9%
 
連結/百万円
売上高
営業利益
経常利益
当期利益
09年3月期
345,147
10,843
9,185
1,030
10年3月期
313,853
8,918
6,817
2,873
11年3月期
323,891
10,982
9,187
5,782
12年3月期
327,509
14,994
13,572
5,396
前期比
101.1%
136.5%
147.7%
93.3%
13年3月期予想
337,500
16,500
14,900
8,800
13年期予/12年期比
103.1%
110.0%
109.8%
163.1%
 
[ 2012年5月11日 ]
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