アイコン 2012 大学・研究機関の特許資産規模ランキング/パテント・リザルト社

(株)パテント・リザルトは、「大学・研究機関 特許資産の規模ランキング2012」を集計した。
2012年3月末時点において公開されている権利継続中の登録特許を対象として、個別特許の注目度を指数化する「パテントスコア」を用い、各大学・研究機関が保有する特許資産を、質と量の両面から総合的に評価した。

集計の結果、1位 産業技術総合研究所(産総研)、2位 科学技術振興機構(JST)と上位2機関は前年度と変わらず、3位は物質・材料研究機構が前年の4位から上昇した。 4位の東京大学は、前年の12位から8ランク上昇し、大学ではトップになった。
東京大学は、近年着実に総合力を高めており、2008年以降の集計において大学の中で初めてトップとなった。技術分野別には、遺伝子工学やコーティング材料などの分野に強みを持っている。近年の出願が伸びている分野には、有機化合物、触媒などがある。
また、東北大学も昨年の13位から8位と大きく順位を上げた。半導体関連の技術や、磁気記録媒体などの技術に強みを持っている。注目度の高い出願には、「ZnO系半導体素子」や「非接触給電装置」に関する技術がある。

そのほか、上位20位のうち昨年度より順位を上げた大学としては、東京工業大学、大阪大学、京都大学、北海道大学などがある。また、研究機関では、物質・材料研究機構、日本原子力研究開発機構、電力中央研究所の3機関が順位を上げた。
特許資産の規模とは、各大学・研究機関などが保有する有効特許を資産としてとらえ、その総合力を判断するための指標。有効特許1件ごとに特許の注目度を評価する「パテントスコア」を算出した上で、特許群の評価向けに重み付けを行い、それに特許失効までの残存期間を掛け合わせて、機関ごとに合計得点を集計した。
パテントスコアの算出には、特許の出願後の審査プロセスなどを記録化した経過情報を用いている。

経過情報には、出願人による権利化に向けた取り組みや、特許庁審査官による審査結果、競合出願人によるけん制行為などのアクションが記録されており、これらのデータを指数化することで、出願人、審査官、競合出願人の3者が、それぞれの特許について、どれくらい注目しているかを客観的に測ることができる。
2012年3月末時点において有効特許を1件以上保有している大学・研究機関を対象に集計した。

2012 大学・研究機関 特許資産の規模ランキング/パテント・リザルト社版
本年
前年
 機関名
特許資産
特許件数
パテントスコア
1
1
産業技術総合研究所
114,095
8,410
13.6
2
2
 科学技術振興機構
58,064
3,137
18.5
3
4
 物質・材料研究機構
18,057
1,384
13.0
4
12
東京大学
16,671
460
36.2
5
3
農業・食品産業技術総合研究機構
16,528
1,107
14.9
6
5
慶応義塾
15,796
302
52.3
7
7
鉄道総合技術研究所
15,770
1,153
13.7
8
13
東北大学
15,684
499
31.4
9
6
理化学研究所
15,326
643
23.8
10
11
東京工業大学
15,119
517
29.2
11
8
名古屋大学
14,832
324
45.8
12
9
岡山大学
14,102
178
79.2
13
10
情報通信研究機構
12,354
1,059
11.7
14
15
日本原子力研究開発機構
11,878
992
12.0
15
14
九州大学
11,856
212
55.9
16
18
大阪大学
11,622
322
36.1
17
17
広島大学
11,263
295
38.2
18
20
電力中央研究所
11,080
640
17.3
19
22
京都大学
9,803
328
29.9
20
21
北海道大学
9,280
241
38.5
 
[ 2012年5月25日 ]
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