アイコン 攻防 進学会と栄光ゼミナール 6月27日の株主総会まで続く  

学習塾最大手の栄光ゼミナール(=栄光ホールディングス)が、一方的に、資本業務提携関係にあった学習塾中堅の進学会との業務提携を解消したが、解消理由について具体的に次の通り示している。

1、本年4月3日に、進学会において、著作権侵害問題が発覚したこと
2、進学会から、当社に対して、利益供与の要求とも受け取れる言動が複数回にわたってなされたこと
3、進学会の役員から、当社役職員に対して、度々強圧的な言動や要求等がなされたこと
4、5月15日付プレスリリースが開示された後、かかる言動や要求等がより一層エスカレートしたこと
5、5月15日付プレスリリースが開示された後、進学会から、株主提案に記載された株主提案の目的を著しく逸脱した要請がなされるに至ったことの5点を挙げている。
 
(5月15日のリリースとは、現行役員の殆どを株主総会前に辞任させること、株主総会に諮る議事で、取締役候補を進学会から2名、Z会から2名と別途1名を候補とすることの要求をさす。(なお、栄光の取締役数は9名、5名を進学会とZ会から送り込み支配する計算))
 
栄光ゼミナールに取材したところ、解消発表につき、進学会からはリリース以外、何ら直接的な話はまだあっていないという。
 また、Z会が第2位の大株主であるが、Z会と栄光ゼミナールは業務提携しているものの、進学会とZ会も業務提携している関係にあるが、Z会からも何の話もあっていないという。

 栄光ゼミナールでは、今後、早期に提携を解消するに至った原因や問題点をはっきりさせるため、第3者委員会を早期に発足させ、来る6月27日の株主総会の前に、中間報告をリリースしたいとしている。その時に上記の問題が具体的に示されるものと思われる。
 
 栄光ゼミナールの株式は、増進会出版社(Z会の持株会社)が28%、進学会側が29.9%の株を有しており、進学会とZ会が手を結べば、栄光ゼミナールの経営陣は、退陣に追い込まれ、経営上も両社の支配下に入る。
 
当然、第1位で資本業務提携後も株を買い増している進学会が、主導権を持って栄光ゼミナールの経営に当たることは疑いようがない。

 しかし、Z会が栄光ゼミナール側に付けば、進学会は単なる大株主ということだけになる。それに、その後Z会と栄光が結合すれば、増資により、進学会の持株比率も減じさせることもできる。

 栄光ゼミナールの今後のすべての鍵を、Z会が有しているといっても過言ではない。
しかも、時間も限られており、6月27日の株主総会ですべて決着する。

 

[ 2012年6月 9日 ]
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