アイコン 印刷従事者に胆管がん多発 印刷洗浄液成分のジクロロメタンに発ガン性物質

全国の印刷所に勤めている方、勤められていた方、勤めていて亡くなられた方で、洗浄工程に従事した方は、至急がん検査を受ける必要がある。

大阪市の印刷会社で、元従業員が胆管がんを発症し死亡した問題で、厚労省は13日、同じ会社で胆管がんを発症した元従業員らが計9人に増えたことを明らかにした。労働安全衛生法に基づき、本来置くべき産業医らが未選任で、同社を是正勧告した。

この印刷会社の校正印刷部門で、91~03年に働いていた男性従業員33人のうち、5人が胆管がんを発症し、4人が死亡していたことも判明した。

この印刷会社の校正印刷部門で、91~03年に働いていた男性従業員33人のうち、5人が胆管がんを発症し、4人が死亡していたことも判明した。

厚労省によると、このほかに元従業員ら4人が胆管がんを発症していたことが新たに判明。このうち1人が死亡していた。また、胆管がんを発症した従業員3人が6月12日に新たに労災申請し、申請者は計6人に上っている。
 
なお、東京や宮城でも印刷従事者が、胆管がんを発症して、亡くなった人もいるという。

今回の問題を提起した熊谷信二産業医科大准教授(労働環境学)によると、校正印刷で多用される洗浄剤に含まれる化学物質「ジクロロメタン」「1、2ジクロロプロパン」が原因と推測されるという。

<ジクロロメタン>
ジクロロメタン (dichloromethane) は、分子式を CH2Cl2 と表される、有機溶媒の一種。慣用名は塩化メチレンといい、産業界ではこちらの名称を使うことも多い。DCM、または俗に「えんめち」、「めちくろ」、「えんかめ」、「じくろめ」、「じくろろ」などと略される場合がある。
常温では無色で、強く甘い芳香をもつ液体。非常に多くの種類の有機化合物を溶解する。また難燃性の有機化合物であることから、広範囲で溶媒や溶剤として利用されている。特に金属機械の油脂を洗浄する用途で多用されているが、環境負荷とヒトへの毒性の懸念からPRTR法により利用と廃棄が監視される物質でもある。
人間に対しては、皮膚または目に接触すると炎症を引き起こす場合があることが知られている。蒸気を大量に吸引すると麻酔作用を示し、中枢神経系を抑制する。慢性毒性として肝機能障害が知られている。人間への発癌性は証明はされていないものの、動物実験では発癌性が示唆される IARC発がん性リスク評価で Group 2B に分類されている化合物である。
Group 2Bとは、国際がん研究機関(IARC)が、認定したヒトに対する発癌性がおそらくある化学物質、混合物、環境をさす。

<1,2-ジクロロプロパン>
1,2-ジクロロプロパン(英: 1,2-Dichloropropane)は化学式C3H6Cl2で表される有機塩素化合物。可燃性のある無色の液体で、クロロホルムのような匂いを持つ。  テトラクロロエチレンなど、他の有機塩素化合物の製造中間体となる。
土壌燻蒸剤や塗料剥離剤、溶剤などとしても使用されたが、現在ではこれらの用途での使用はほとんどが中止されている。
引火性があり、空気との混合気体は爆発性を持つ。眼、皮膚、気道に対する刺激性があり、中枢神経系に影響を与えることがある。長期的には皮膚の脱脂や、肝臓・腎臓への影響が生じる。
 

[ 2012年6月14日 ]
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